プレゼンテーションのコツ その27

2014/01/16 村松 かすみ

第27回目は、
『あなたのプレゼンの心柱を決める(相手との共通点を中心に組み立てる)』をご紹介します。東京スカイツリーの高さは約 634m。現在、日本で最も高い構造物になりました。東京スカイツリーは、五重塔のような制振構造で作られているそうです。

地震や強風時の揺れに対し、安心・安全な建物とするために、中央部にはコンクリート造の円筒(=心柱)があります。構造の詳しいところは、ここでは割愛しますが、 日本の伝統的な塔である「五重塔」は、これまでに地震による倒壊例がなく、その秘密は、同じく建物中央の柱=心柱にあると推察されているそうです。 プレゼンテーションにおいても、話の骨格となる柱が必要です。
あなたの提案するプレゼンの中で、メリットだと考えている内容と相手が(あなたの提案の中で)知りたいところで重なる部分を中心にプレゼンテーションを組み立てます。あなたの提案の中で、メリットだと考えている内容と相手が(あなたの提案の中で)知りたいところで重なる部分を柱としてプレゼンを組み立てます。
プレゼンでは、自分の話したいことで構成するのではなく、相手の知りたいこと(関心事等)に合わせて組み立てることがプレゼン成功への鍵となります。相手の知りたいこと(関心事等)に合わせて構成するための手法として“串刺し理論”を紹介します。串刺し理論は、「メリットを可視化させたもの」と「相手の関心事)」を串刺にします。串に引っ掛かったものを、プレゼンの柱として組み立てます。串に引っ掛からなかったものは、考え方やアイディアが悪いということではありません。
今回の相手にとっては、あまり知りたい内容ではない、というだけですので、今回のプレゼンの柱としては採用しません。串刺し理論を用いると、「相手の関心事と こちらのメリットを可視化させたもの」の突合せが簡単にできます。また、あなたの提案を客観的にみることも可能になります。プレゼンに柱があることで、全体の構造がしっかりとします。
構造がしっかりするというのは、相手の関心事に対応した内容で構成することができている、ということです。東京スカイツリーや五重の等においての心柱のように、プレゼンテーションにおいては、プレゼンの柱が肝となるわけです。