アゲハチョウの観察(その3)

2022/11/25 中西 全二

 昨年に引き続き、アゲハチョウの観察報告をしたい。

今回は「蝶の話」から「過度な自然破壊?」、「リスクマネジメント」へと飛躍展開しているが、論理的にはつながっておらず、私がいろいろ考えるきっかけになったというだけのことである。

【その1、その2の内容要約】

私は、2020年10月下旬、近隣の公園を散策中に柑橘系の木の葉を食べていたアゲハチョウの幼虫4匹を発見したので、自宅に持ち帰り飼育した。彼ら(彼女ら)は蛹になり、越冬して4月下旬に羽化して飛び立っていった。

【今回の内容】

2022年10月中旬に近隣の道端で柑橘系の木の葉を食べていたアゲハチョウの幼虫2匹を見つけ連れて帰った。11月中旬までにすべて変態(メタモルフォーゼ)し、飛び立っていった。

<1>前回の飼育では日陰に置いて越冬していたので、今回は蛹になったあと、前回とは環境を変えて暖かい窓際に置いてみた。すると予想通り、越冬せずに羽化した。蝶は周りの環境によって羽化の時期をコントロールできるのだろう。俊敏な対応、アジャイルである!

蝶は5月に羽化とがっちり決めてはおらず、柔軟に対応しているのである。

<2>前回、幼虫を捕獲した「近隣の公園」の柑橘系の木は2022年夏に伐採されていた。スズメバチが近くを飛んでいて危険という判断からである。同じ理由で、この公園では何本もの木が伐採されていた。私からみると、たまたまスズメバチが幼虫等を狙って飛んできていただけだと認識している。過敏にリスク対応しているように感じた。人間が気をつけて近づかなければ良いだけだと私は考えているのである。話は飛躍するが、「コロナだから外出するな」というのに似ているような気もする。共生を考えるというスタンスも大切だろう。

私たちは自然界から学べる、気づけることがたくさんある。蝶の変態だけではない。

紅葉を愛でるだけでなく、なぜ葉の色が変わるのか、なぜ落葉するのか、落葉樹は常緑樹とはどう異なるのかなどを考えると、人間界にいろいろ活用できることがあるかもしれない。

(原理自体は小中学ですでに学んでいることではあるが・・・)

ちなみに、プロジェクトマネジメントは自然界には存在しない。

したがって自然からは学べない。人間界だけの叡智であろう!