プレゼンテーションのコツ その17

2011/03/17 村松 かすみ

第16回目は、
『ベストな状態で本番に立ち向かう!』についてご紹介します。

プレゼンテーションの本番が近づいたら、全体を通してのリハーサルを入念にしたいところです。しかし、実際のところ、ぎりぎりまで「ヌケもれがないか」「内容に矛盾はないか」「スライドを修正したい」・・・等、リハーサル以外にも、気になるところが多々ある結果、睡眠もそこそこに、ぶっつけ本番に近い状態でプレゼンテーションを行っている人が多く見受けられます。プレゼン本番に向かって全力を注いでいるという充実感を味わう、最後の最後まで諦めずに相手のニーズに近いものを提供したいという熱い思いはわかります。しかし、徹夜明けでは、プレゼンに必要な、いい緊張感と集中力、そして何より、あなたの情熱(臭くてごめんなさい)を出し切るには、本番前にエネルギーを消耗し過ぎています。

私が講師を始めた頃、研修内容を覚えるのに必死で、2日間の研修を行うのに、前日、中日(なかび)は、ほとんど睡眠を取らず、明け方までスライドをチェックし、ぶつぶつと話したり、スライドに手を加えたり・・・結果、目の下にはクマができ、頭の中はふわふわとした状態で、それでも覚えたことを必死に思い出しながら実施したことを覚えています。今でも時々、その時のことを思い出すと心に冷たいものを感じます。

プレゼンは、メンタルコントロールも大切ですが、体力も重要な要素です。特にプレゼンは、相手の時間をあずかる訳ですから責任重大です。

さらに、ベストな状態を維持するために私が気をつけているのは、声(喉)の調子です。プレゼンは、相手に届く声を出すことが基本です。

私は、中学1年生の時、喉にポリープができ、手術をした経験があります。当時、バレー部に入っていたのですが、練習の時、つい熱が入り、声を出し過ぎた結果、ポリープが2つもできてしまいました。後日、手術をして取り除きましたが、それ以来、疲れがたまったり、風邪を引きそうになると喉に変調があらわれます。

喉が痛くなりそう、と思ったらうがいをすることも大切ですが、(洋服の上などから)カイロをあてて、喉を温めるのも効果的です。喉は冷やさないように気をつけてください。体の具合が悪いとあなたの実力を発揮するどころの騒ぎではありません。

あなたにも、あなたの体の調子をはかるバロメーターがありますよね?
あなたは、自分のベストな状態を把握していますか?
自分の体と対話することも大切なスキルです。
あなた自身を知ることで、仕事だけでなく、プライベートも大切にすることにつながるのだと私は考えます。

くれぐれも徹夜明けでプレゼン本番を迎えることがないように、心がけましょう!