ビジネスメールの書き方の基本について_その⑤

2014/10/01 村松 かすみ

●「曖昧な表現を避け、“数字”と“固有名詞”を使って話を明確にする」:
日本人は「行間を読む」、「先輩の背中を見て覚えろ」など、文字や言葉で表現されていない部分から、相手の意図を読むことが、コミュニケーションにおいて重要になる場面があります。しかし、たとえ文字や言葉で表現されていても、相手の意図を正確に捉えるのは難しいことです。それは、コミュニケーションを取る相手とは、「経験が違う」「年齢が違う」「性別が違う」「知識レベルが違う」「人種が違う」・・・といった様々な状況・環境の違いが存在するからです。 そういった状況・環境の違いを踏まえ、ビジネスメールにおいては、曖昧な表現を避け“数字”と“固有名詞”を使って、話を明確にすることが大切です。

次に例を挙げます。

①お客様からの問い合わせに対して、
悪い例:その件に関しては、お調べして、後ほどご連絡いたします。
良い例:○○の件に関しては、内容を確認し、本日の 17 時までにご連絡いたします。

②お客様とアポイントメントを取る際、
悪い例:来週でしたら、ご訪問可能な日程があります。
良い例:20 日の週の 22 日(水)と 23 日(木)であれば、ご訪問が可能ですが、
ご都合はいかがでしょうか?

③資料データの送付を依頼する場合、
悪い例:先日ご依頼した資料データの送付をお願いいたします。
良い例:先日ご依頼した「○○チェックリスト」と「○月○日集計データ表」の送付を
17 日(金)までにお願いできますでしょうか?

といった具合です。
話を明確にするために、“数値”と“固有名詞”を上手に使えば、わかりやすい文章を容易に組み立てることができます。メールを受け取った相手も、具体的に「何を」「誰に」「いつまでに」行なえばいいのか、明確であれば行動を起こしやすくなります。