ビジネスモデル

2008/05/02 香月 秀文

2007年度から原油高騰とサブプライム・ローンによる金融機関への打撃と建築申請審査強化による住宅着工件数の激減などの影響を受けて企業のビジネスがダウンしているようです。このようなときにも生き残ってゆく企業はそのビジネスモデルが適切かまたユニークかということがキーになるかと思います。そのときに必要となるのは脱常識のビジネスモデルかとおもいます。通常米をつくるときは除草剤が必要らしいのですが、自然農法を推進している農家の方は除草剤を使わずに米をつくることにチャレンジしています。そのときにキーとなるのは土をつくることだそうです。土をつくり堆肥のみで育ててゆくことでミミズやカエルが浄化機能を発揮するそうです。堆肥は自然なもので鶏糞を中心にカルシュウムを強化したもので三段階ぐらいに分けて蒔いていくことでした。究極のリサイクルは地場の食品スーパーとタイアップして食物残渣を使用して究極のリサイクルになっているようです。この収穫した米を直接そのスーパーへおろすのでリーズナブルな価格で消費者に提供できると同時に安全な物を提供できるというモデルになっています。土をつくるのに3-5年の手間をかけて作っていくそうです。農家は生産に集中し販売はスーパーが行うというモデルが上手く機能し消費者も恩恵を受けるというWIN-WINのモデルになっています。またスーパーは作付け面積で費用を支払い収穫の変動による農家の収入の不安定を解消するリスクをおって展開しています。

このビジネスを展開しているのは地方のスーパーで(5-6店舗)でそのユニークな展開が注目されているそうです。小さなスーパーでありながら寿司のコーナーは圧倒的に大きく品揃えも豊富という特長もあるそうです。これも選択と集中のモデルといえます。なんでもあるが本当にほしいものがないということと限定の品揃えであるカテゴリーに関しては圧倒的な品揃え(寿司の例)の例といえます。
トップメーカーが長い間に直面する何でも作っているがトップブランドのカテゴリーがなくメーカーとしての顔が明確でないときに直面した時に改革として実施する例と同じと言えます。(資生堂メガブランド戦略、松下の改革など)流通業界もメガ化するなかで地方スーパーの生き残りのビジネスモデルのヒントになるかといえます。中央集権的な発想から地方分権の発想の例と思われます。