人芯経営論 ・・・大相撲

2015/01/28 浅見 淳一

2015 年の初場所は白鵬の 33 回目の優勝で終了しました。意外と話題になりませんが、史上最多です。僕は両国に住んでいますが、子供のころ以来、お相撲を見ていませんでした。
大相撲の初場所を見に行ってきました。2階西の椅子席で3,800円でした 。微妙な金額です。最近は日本的なものに強く引かれます。年ごとに落語、講談、歌舞伎と集中的に見てきました。
雑誌で白鵬のインタビューを見て、ぜひ生で見たいと思いました。記事は安岡正篤氏の双葉山への「木鶏たれ」との教えに心惹かれる。 「相撲は心技体」と言われるが、順番通り心が一番大切だと思うと書いてありました。人間的にも、高いところを目指していると感じました。
新聞 (SANKEI EXPRESS)には、こんな 記事が載っていました。「62 キロの小さな少年がここまで来られるとはだれも想像しなかったと思う」 。2000 年 10 月に来日し、相撲部屋が決まるまで大阪の実業団に身を預けた。一緒に来た仲間の受入れ先が決まる中、 小さなやせっぽちの15歳の少年は取り残された。2か月が経過して帰国が翌月に迫り 、航空券を渡されると「帰りたくない」と泣き叫んだ。希望を捨てずに精進を続けたことが今につながっています。
中入りの土俵入りから見ましたが、存在感も迫力もオーラも他を圧倒していました。席は西側でしたので、取り組みの時は、白鵬は東の正横綱ですので、正面から(双眼鏡で)仕切りを観ました。 その時の表情は気迫に満ちていました。思わず対戦相手に同情しました。きっと怖いです 。別格の存在感です。今、白鵬に勝てる人がいるとは思えません。歴史に残る大横綱です。
白鵬が強すぎて、勝負としてつまらないとの意見もありますが、白鵬の仕切りや立会いなどの取り組みを見るだけでも、 見に行く価値があると思います。次は、2200 円の当日席で行きます。
私はテレビを見ませんので、横綱3人がモンゴル出身者ぐらいしか知識がありませんでしたが、 土俵入りの紹介を聞くと、モンゴル出身や外国の人が多くいました。大砂嵐はエジプト出身です。 全体を見ると日本人の方が、海外の人よりかなり少ない印象です。純日本的な社会なのに、その構成比に驚きました。
今後、日本は人口減少を食い止めるために、積極的に移民を進めていきます。 日本が、多民族多文化多言語の国になっていきます。その時に、どんな国を作っていくかは、大相撲のケースが、良い事例になる気がします。

<余談>
韓国の航空会社の問題を起こした元副社長の事をマスコミでは「ナッツ姫」と良く書いていますが、 ナッツで問題を起こしたことを指しているのと、nut の俗語に「頭がおかしい」「馬鹿者」の意味があることを最近知りました。知識不足を感じています。