リーダーとマネジャーの違い

2009/04/16 中嶋 秀隆

リーダーシップ論を担当していますと リーダーとマネジャーはどう違うのかという命題によく 遭遇します。 いろいろな学者が研究していて 活発な分野と言えます。とくに欧米の学者はリーダーシップ理論が好きなようです。講義の際 学生によく質問 しますが 「リーダーとマネジャーはどっちが偉いか」と聞きますと 所属する会社によって マネジャーの下にリーダー職があったり、リーダ ーの方が上と答えたりまちまちです。
環境によってリーダーが要望されるときと マネジャーが要望されるときが異なりますので どっちが偉いということはない ということです。 ただし 同じではありませんので いくつか対比するものを紹介してみます。
マネジャーは四角い帽子をかぶって、訓練を通して学び、リーダーはソンブレロをかぶって、教育を選ぶ-ウォレス・スティーブンス-

残念なことにたいていの人は失敗して初めてこれまでの行動を振り返ります。すべてが順調に進んでいるときは、誰も腰を落ち着けて過去を見つめようとはしません。でも本当はその時こそ最高のタイミングなのです。大きな失敗をしでかしてから、この作業をしようとすると、2つの問題が生じます。
第一に気持ちが落ち込んでいるので多くを得ることができません。
第二にそういうときは、失敗に目を奪われて正しく行動できた時のことを、忘れてしまいがちです-バーバラ・コーディ-
品性はリーダーに不可欠のものであり、あらゆるものの基盤です。さらに、人に信頼してもらう能力、企業家的な才能、想像力、忍耐力、目標からぶれないこと、などもリーダーに求められる資質といってよいでしょう。中でも品性と忍耐力はリーダーシップには絶対に欠くことのできないものです。-アルフレッド・ゴットシャルク-

リーダーとしての資質
1.【一貫性】リーダーはときに意外な事態にみまわれるが、リーダー自身が組織を驚かせることはない。リーダーは常に首尾一貫しており、初志貫徹をモットーとする。
2.【言行一致】リーダーは言ったことを実行する。真のリーダーは自分が支持する理論のとおりに生きている。
3.【頼りがい】リーダーは重要なときにいるべき場所にいる。ここぞというときにはいつでも仲間を支援する準備がある。
4.【誠実さ】リーダーは過去に誓ったことや約束したことを必ず守る。
すぐれたリーダーは能力とビジョンと美徳をほぼ完璧なバランスで備えている。ビジョンと美徳を伴わない能力は官僚を生み出すビジョンと知識を伴わない美徳は空論家を生み出す美徳と知識を伴わないビジョンは扇動家を生み出す
明治のリーダー、昭和のリーダー、平成のリーダーを研究してみると面白い結果が出てくるようです。