プレゼンテーションのコツ その5

2009/04/27 村松 かすみ

第5回目は、『やや速め、テンポよく』話すということです。
昔は、話すときは「ゆっくりと大きな声で、聞いている人が聞き取りやすいように」と言われていたようですが、今はスピード社会にあって変化の速い時代です。あえてゆっくりする必要はありません。言葉は、1分間に330文字くらいが平均といったところでしたが、最近は1分間に340文字から350文字くらいが平均だと言われています。ちなみに、黒柳徹子さんは1分間に400文字くらいになります。
そして、キーワードの「やや速め、テンポよく」を意識する時には、押さえておきたい重要な点があります。
それは、あなたが人前へ出た時に緊張するかどうかです。私自身、あがり症ですので体験済みのことですが、緊張して心拍数が上がっている状態に「やや速め、テンポよく」を意識すると、どうなるか想像してみてください。おそらく、普段の4倍から5倍のスピードで話し始めてしまうことでしょう。そのスピード(普段の4倍から5倍)でスタートしてしまったら、“わかっちゃいるけど止められない”という状態に陥ってしまいます。そこで重要なのは、緊張している状態であれば、キーワードは「ゆっくりめ」です。「ゆっくりめ」を意識していても、緊張している状態では、普段の1.5倍くらいのスピードになるでしょう。結果として「やや速め、テンポよく」プレゼンテーションができることになります。
ということは、皆さんがプレゼンテーションを行う際、ご自分の状態(緊張しているのか、リラックスしているのか)に合わせて、「やや速め、テンポよく」を意識するのか、「ゆっくりめ」を意識するのかを選択することで、欲しい状態を手にすることができるのです。