私の目標のEACは?

2011/02/16 中嶋 秀隆

4年ほど前に、中西全二さんと共著で『死ぬまでに達成すべき25の目標』(PHP)を出版した。そして、現代人の活動に7つのキーエリアがあり、その枠組みで合計25の目標を設定したらいいと主張した。私自身、25の目標のひとつに,わが国の47都道府県すべてと,世界の6大陸50カ国を訪問するという目標を立てていた。その進捗をお伝えしよう。

国内47都道府県の中で最後まで残ったのが,鳥取と島根である。どちらも仕事上の関連は薄く、なかなか進展がなかった。知人に「鳥取と島根には足が向かない」と話すと、「それは大きな損失だ。出雲大社の大しめ縄を見ていないなんて!」と言われる。そこで、すこし前に、関西での仕事のあとに山陰に足を延ばした。おかげで,城之崎で温泉と地ビールを堪能し、大山の雄姿を眺め、小泉八雲記念館、足立美術館、出雲大社、石見銀山などにも行けた。これで47都道府県訪問の目標は達成できた。

世界6大陸50カ国の訪問については、まだ途中である。米国には学生時代からはじめて、会社勤めの時期を経て、独立起業の今に至るまで、数十回足を運んでいる。ミシガン湖近くの小都市に1年ほど滞在し、アリゾナとカリフォルニアには家族で赴任した。シリコンバレーに毎月出張した時期もある。PMのイベントのついでに、ボルティモアではメジャーリーグ野球の3連戦を観戦した。同じくPMのイベントでフロリダのディズニーワールドに行った時は、飛行機が大幅に遅れた。深夜、ホテルのガラーンとしたロビーに着くと、登録用紙の社名を見た受付係に「一体、どこのプラネットから来たの?」と聞かれた。そんなわけで、北米は1大陸3か国(含む、カナダとメキシコ)がこれまでの実績だ。

次によく足を運んでいるのがアジアである。マレーシアのペナン島は、工場にたびたび出張し、気に入っている場所だ。シンガポールには、子どもたちの幼少期に家族で遊びに行き、出張時にはマレーシアとの国境を越えた町で、サッカー日本代表の“ジョホールバルの歓喜”のゲームを観戦した。アジアの実績は1大陸10カ国である。

欧州にもときどき行く。ユニークなところといえば、詩人・丸山 薫が「日が照りながら 雨のふる」と謳ったアイルランドや,死海を抱えるイスラエルなどだ。どちらも、半導体工場での仕事のかたわらである。欧州の実績は、その他の主要国を含め、1大陸10カ国。
オセアニアでは、オーストラリアとニュージーランドに行っており、1大陸2カ国。以上を合計すると,実績は4大陸25カ国である。そして、アフリカと南米にはまだ行っていない。 6大陸50カ国訪問の目標は大幅な納期遅れである。その完成時期をEAC(完成時期見積り)から算出すると、2150年ごろ、年齢が200歳に到達するころと見込まれている。
『プロジェクトマネジメント学会誌』より更新して転載”
(以上)