修羅場を持ちこたえる条件:番外編:花鳥風月

2011/09/26 中嶋 秀隆

世の中の出来事をポジティブかネガティブかという軸と、自然か人間かという軸に分けると、4つの象限ができる、そして、①ポジティブな自然の象限には花鳥風月や四季のうつろいなどが入り、②ネガティブな自然の象限に台風や地震、津波など、③ポジティブな人間関係の象限に友情や恋愛など、④ネガティブな人間関係にいじめなどが分類される。

昨日のテレビで養老孟司氏がいじめに弱い子には花鳥風月にまつわる言葉が少ないという指摘をされていたが、これを上の4つの象限で見てみると、④ネガティブな人間関係が気持ちの相当部分を占めて、ほかに目を向けることができにくくなるところに起因するのではないだろうか。

心理学者・M.セリグマンによると、楽観主義者はネガティブな状況に遭遇したときに、それは短期的であり、その状況に限定され、自分以外の原因でもたらされた説明するという。学校でも職場でも、ネガティブな人間関係は必ずあるし、それは生身の人間にほかならないということでもある。ネガティブな人間関係に押しつぶされないためには、①ポジティブな自然や③ポジティブな人間関係に意識して目を向けることが有効であろう。普段から花鳥風月や四季のうつろいに敏感でありたいものである。
(次回に続きます)