人芯経営論 ・・・「捨てたほうがいいもの」

2012/01/05 浅見 淳一

新年明けましておめでとうございます。浅見淳一です。
今年が夢高く歩む一年であることを心よりお祈り申し上げます。
新年の初めのエッセイですので、役に立つことを書きたいと思います。前に情報を遮断して思索の時間を増やすことをお勧めしました。多くの人が最近はテレビ以外にネットやメールや SNS などに多くの時間を費やしています。そうした情報に接触することが習慣化し、アクセスしなければ不安になる心理的な依存性ますます高くなっています。
私を含めテレビや SNS をやめたりする友人が増えてきました。理由は時間がもったいない、生産的創造的な時間で無いということです。やめても困ることはまったくありません。

少し前にあるメルマガの「捨てたほうがいいもの」で新聞を読まないという内容がありました。私がテレビをやめた理由とまったく同じですので、一部抜粋してご紹介します。

「新聞なんか絶対に読まない方がいい。何故、新聞を読まない方がいいかというと、大きな理由は3つある

・ 理由1
新聞の情報はほとんど役に立たない。あなたが新聞から得る情報というのはほとんど、ほぼ100%何の役にも立たない。新聞の情報がどんな事に役立つかと言えば、まあ、“世間話”がいいところだろう。
さらに悪い事に新聞の情報は命が短い。書いてある記事の内容で、1ヶ月後にも役立つ情報はあるだろうか?ない。多分、1週間後に役立つ情報もない。しかもほとんど多分、明日に役立つ必要な情報もない。こんな賞味期限の短いものを持っていてもしかたない。
例えば、セールスの本を読んだとする。そこで得た情報、知識はおそらく 10 年後まで役に立つ。だったら同じ時間をつかうならこっちの方が断然よくない?

・理由2
莫大な時間の無駄。 最悪なことに新聞は毎日来る。だから読む人は毎日読む。この“毎日少し”というのはあなたの人生にメチャメチャ強烈なインパクトをもたらす一番のものだ。例えば毎日15分新聞を読んだとしよう。まあ、1年間300日として、75時間。1日8時間労働としたら。丸丸9日間新聞を読み続けているのと同じだ。読む人はこれを30年とか50年と続ける。30年続けたら、丸マル281日間新聞を読み続けるのと一緒。そしてその時間は何の役にも立っていない。
アールナイチンゲールは言った。「1日1時間ある特定の分野の本を毎日読み続ければ、3年でその分野の専門家になれる。」それを考えると、その時間を特定の分野の本を読むことに使ったほうが絶対にいい。

・理由3
ほとんどの情報はネガティブ
新聞に載っているほとんどの情報は事故・事件・政治家の悪行・犯罪などなど。ほとんど全てがあなたの私生活・ビジネスにおいて何の役にも立たない。ネガティブな情報は毒だ。全て遮断する必要はないけれども何も不必要に毎日とることもない。
必要なネガティブ情報というのもある。
たとえば、あなたのビジネスで、どこが弱いとかあなたの性格でどこが良くないとか。そういう必要なネガティブ情報というのは目的がある。それを改善するという目的のためにその情報は必要だ。でも新聞に載っているネガティブ情報、あなたにとって何の目的もない。」
以上のメルマガの意見を、僕は 100%支持します。新聞は 1 日 15 分と書いてありますが、あなたがテレビやネットや SNS で使用している時間は 1 日どれぐらいなのでしょうか????

<余談 1>
1/1 の映画の日に「山本五十六」を見てきました。映画の中でのメディアを代表する新聞の立場が興味深かったです。戦時中は「日本の大勝利、勝った、勝った」の大本営の記事ばかりを書いていたのが、終戦になったとたん一夜にして「民主化が必要」などと 180 度違う意見の記事を書いていました。新聞といえどもその時の権力の代弁者に過ぎないという事実です。そのようなメディアの体質は、果たして戦時中だけのことなのでしょうか。

<余談 2>
一年のスタートですから、それにふさわしい詩をご紹介します。「修身教授録」などの書籍で有名な森信三氏が「国民詩人」とたたえた、僕の大好きな坂村真民氏の詩です。
「鳥は飛ばねばならぬ」
鳥は飛ばねばならぬ
人は生きねばならぬ
怒涛の海を飛び行く鳥のように
混沌の世を生きねばならぬ
鳥は本能的に暗闇を突破すれば
光明の島に着くことを知っている
そのように人も
一寸先は闇でなく
光であることを知らねばならぬ
新しい年を迎えた日の朝
私に与えられた命題鳥は飛ばねばならない
人は生きねばならない