ゲームの魔力?

2012/07/15 中西 全二

先日、PMI日本フォーラム2012で講演をさせていただいた。
今回はその話題の別バージョンである。

私は、システム研修において、原理原則を講義し、その内容を体験する模擬演習を行うことが多い。あるとき、研修の2日目に、前日の内容について、ゲーム演習にて、その効果を確認しようとしたことがある。結果は??? まったく身についていなかったのである。
私は「ゲームの魔力」に驚愕してしまった!!

話をわかりやすく、PMの研修の話に置き換えよう。 初日に「目標の明確化」、「役割分担の重要性」を説明し、受講者も深く理解した(?)としよう。 ところが2日目に、グループ対抗で「ストローで他グループよりも高いタワーを建てる」ゲームを行う。途中で今までの最高記録は150センチと伝える。

すると、ほとんどのグループは、150センチ超のタワーを建てようと夢中になる。 役割分担、時間管理も忘れて・・・ 最終的に、時間切れになり、タワーは未完成! ゲームの目標もすっかり忘れてしまっている。 「150センチ超」ではなく、「他グループよりも高いタワー」なのに(^_^;)

「ゲームの魔力」は、あっという間に、「受講者が理解したはずのPM」を崩壊させてしまうのである。 「現場におけるプロジェクト遂行」においても、何らかのゲーム(?)の魔力の前に、PM手法は崩壊してしまってはいないだろうか?

蛇足:
「現場におけるプロジェクト遂行」自体が、(PM手法を忘れて)無我夢中になってしまう魔力をもったゲームなのだろうか?