エンジニアの為のPMの工夫編 (その2)

2007/09/25 酒井 昌昭

プロジェクトの進め方は幾通りもあり得る。それを楽しく進める事も、悲壮感・義務感に基づいて進める事も選択肢としては可能である。一方、それらの進め方を自分当事者(プロジェクトメンバー)の意向で決められるか、又は自力では非常に困難で、外部要因(プロジェクトを取り巻く環境)によるのかは、置かれている状況によって異なる。しかし、2つの条件は重なり合っているので、工夫次第である程度はどうにでも出来る。

外部環境のせいにしておいては、何も進まない。自らの行動を変えるのが最短で最初にやるべき事と開き直る事である。

そうは言ってもそれだけでは中々進まない。しかし、「何をするか」を決めれば意外と簡単に、メンバーの考えが変わることを経験している。プロジェクトの目標に立ち戻って、再定義する事が最初のきっかけとなる。プロジェクト目標をODSc(Objective,Deliverable,SuccessCriteria)を使って定義する。その段階で、プロジェクトを楽しく進める項目をScに入れる。例えば、メンバーの成長と育成の視点など・・である。僅かそれだけで、プロジェクト計画自体が変わっていく事になる。ネットワークを作成する過程で、チームとしての知恵が創出され一体感が出てくる。その結果、エンジニアの顔つきは次第に変わってくる事になる。
現場で何度か実体験した風景である。但し前提条件としては、メンバーがプロジェクトに対して、逼迫感・緊迫感を持っていないとどうしようもない。以上がプロジェクトメンバーが自らできることである。それらの計画を理解承認したり、リソースマネジメントに関して考えていくのは、上位のマネジメント層の仕事となる。

(その3)で述べる予定。