「お勉強」と「学習テクノロジー」

2019/11/25 中西 全二

 先日、研修スキル向上のために、アメリカの著名なトレーナーのセミナーに参加した。
そのときの気づきについて述べたい。

<1>学んだことは実践し結果を出す(成果物思考)
 学習は実践するためにしているのである。したがって、学習(INPUT)しても実践(OUTPUT)しなければ意味はない。私は実践のない学習を「お勉強」と呼んでいる。他人から言われたから学ぶ、とりあえず学んでおくというのも同じカテゴリーにしている。実践するには強い意識が必要である。さらに結果を出すことは難易度が高い。しかし、「結果」は「成功」だけでなく、「失敗(良い経験)」も含んでいるのであり、そこから学べばよい。いわゆる教訓も結果(成果物)である。
 
 PMPを保有しているだけで、現場で実践・結果を出せていなければ、「お勉強PMP」かもしれない。ちなみに、PMBOKの効果的な「お勉強」の仕方は、①まずOUTPUTを意識し、②そのために必要なINPUTを確認し、③最後にどのようなやり方(TOOLS&TECHNIQUES)があるのか理解するのである。

<2>学習テクノロジーを効果的に活用する。(但し・・・)
 研修への準備として、また研修後のフォローとして、学習テクノロジーを効果的に使うことのメリットを再認識した。(あまり具体的に記述すると、セミナーのコンテンツに言及してしまうので、割愛する)
一方、研修中に質問を受けるために学習テクノロジーを使うことについては、深く考えさせられる部分もあった。質問を研修中にスマホから送信し、それを答えていくという方法である。メリットも非常に多いが、次の点で、私は深く考えさせられた。
 一般的に参加者は人前で質問しにくいので、スマホから送信する形にすると、多くの質問が出やすいとのことであった。このこと自体は理解できるが、私自身は、人前で質問する勇気を持つ、そしてそのことがトリガーとなって周りを直接刺激することも大切であると感じている。バーチャルチームの否定ではないが、ウォールームの重要性は大きいと私は考えている。