今月は、ストレスの対処方法の心理 (感性) 的な方法 3 つご紹介します。
① 全てに感謝する
人生は修行の場です。あなたに起きていることは、あなたが何とかできることです。困難なプロジェクトを担当しなければならないこともあります。プロジェクトで起きたトラブルは、貴重な経験になり成長の糧となります。規模の大きなプロジェクトに携われるような経験をできる人は幸運なわずかな人だけです。森信三氏は、あなたに起きていることはすべて「必然必要最善」だと言っています。自分の成長のためだと思えば、起きていること全てに感謝の気持ちがわきます。ただ僕は起きている全てをそのように思えるほど強い人間ではありませんが、少なくとも前向きにとらえようと努めます。
② 時間にゆだねる
3 年前の心配事や悩みを思い出せる人がどれだけいるでしょうか?もし思い出せた時にそれらの心配事や悩みはどうなっているでしょうか?多くは解決されていると思います。歌手の中島みゆきさんの名曲(と思っています)時代の歌詞に「あんな時代もあったねと」とあります。時間は時に強い味方になってくれます。僕は辛い思いの時は『時がたてば何とかなるさ』などとかなり時間を頼りにしています。
③ 神頼みをする
人生の心配事や悩みを 1 人で抱え込むことは苦しすぎます。かといって人に言うことができないこともあります。人生で自分の努力で思い通りになることは多くありません。日本人のご先祖様は、心配事や悩みを置いていく場所として、お稲荷様や神社やお寺をいたるところに作ってくれています。神頼みの良い点はたくさんあります。
・謙虚な気持ちになる:神様より自分は偉いと思ってお祈りをする人はいないと思います。絶対的な存在に手を合わせることは、自分自身を小さな存在だと自覚します。
・善良な気持ちになる:絵馬の願いを見ると、健康や家族の幸せや、就職や受験が上手くいきますようになど書かれています。どれもささやかで心優しい思いです。人が不幸になれば良いなどと書かれている絵馬を見たことはありません。
・努力する:たとえば大学に合格したいと願をかけて、満足に勉強もしないようなアホな人間は僕ぐらいだと思います。ほとんどの人は、目標に向かって何らかの努力をします。いくら寛大な神様でも、何も努力もしないような都合の良い願いはかなえてくれません。そんなことは、本人のためにもなりませんから。
・気持ちが楽になる:天災や予期せぬトラブルとの遭遇、人との出会いや別れ、生と死など自分で意図できないことはいくらでもあります。つらい時に手を合わせてお願いをするだけで心が軽くなります。苦しい時の神頼みランキングの上位に間違いなく僕は入ります。My 神社を持つことを強くお勧めします。
トラブルへの対処方法は論理的な対処方法よりも心理的対処方法の方が効果的だと僕は思っています。
<余談 1>
ボストン美術館展の開催が 6/10 まででしたので、終わり間近にあわてて見に行きました。PM 的には納期ギリギリのスケジュール管理です。明治初めに米国人フェノロサが岡倉天心の協力で日本美術を収集しアメリカに持ち帰りました。日本の美術品の流失という見方もありますが、もし収集されていなかったらちゃんと残されていたかは疑問です。明治 3 年に出された神仏分離令が廃仏毀釈運動(廃仏運動)とも呼ばれる民間の運動を引き起こしてしまい、多くの貴重な仏教施設や仏教美術が破壊されたそうです。人は時に集団で極端な方向に走ります。海外に残されているのは天の采配かもしれません。
<余談 2>
今月の推薦本のコーナ(そんなコーナはありませんが特別)。友人が「コレキヨの恋文」を「良い本だよ」と言って貸してくれました。物凄く面白くてあっという間に読みました。薦めてくれた友人の優しさに感謝です。この本の次に良い本が「PM 流 法人営業の教科書」だと納得するぐらい素晴らしい内容でした。(自画自賛です)国の一番の務めは「国民を豊かにすること」と「国民の安全(健康や治安や国防)」です。国の政治をつかさどる人に一番必要な資質は「愛国心」だと僕は思っています。 いろいろと考えさせられる本でした。僕の本は読まなくてもいいので、この本は日本人全員に読んでほしいと願っています。
http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784093863261