<エンジニアの為のPMの工夫編(その1)>

2007/08/16 酒井 昌昭

最近は、研修だけでなくPMコンサルテーションでプロジェクトの実現場に伺うことが多い。筆者のプロジェクト経験と比較して、最近はプロジェクトに違和感を感じる事が多い。
何かと言うと、エンジニアーに元気が無く覇気が感じられないのである。特に開発設計プロジェクトを担っているエンジニアの顔つきが暗く、深刻である。焦燥感が露骨に表面に出てきて、一種の悲壮感さえ感じる。「プロジェクト活動を、楽しむ」気持ちが希薄なのである。活動自体を悲観的に発想すると全てがネガティブに回ってしまう。
例えば、元々人手不足の状況で、やむなく開始したプロジェクトである。次々に発生する勝手な追加要求。クライアントや上司への度重なる報告。予想外のトラブルや飛び込み仕事の発生。メンバーはスキル不足。煽られ、忙しく、やらされ感と悲壮感の毎日。と言う具合である。
しかし、プロジェクト活動は元来もっと面白く、遣り甲斐も出るように出来るはず。そういう観点から、現場にアドバイスする事を心がけている。それが奏功し、全てのケースではないにしろ、数回の訪問後、メンバーの顔つきが変わることが多々ある。それが筆者にとっては無上の喜びである。正に(株)ロゴのミッションの、「エンジニアが活き活き・・」を実行できた!と感じる瞬間である。
別に当方から「具体的ソリューションやリソースを提供したわけではない」。メンバー自らの気付きが変化を引き起こした結果である。これらの変化に関し、数回に分けて考察してみたい。
今回は(その1)背景である。