英語力と専門性

2014/02/12 中嶋 秀隆

「米国のコンサル会社の仕事を引き受けたので、久々に英語でののしり合いを演じています」。国際ビジネスの大ベテランにこんなお話をすると、「大変だね。でも、面白そうだね」というコメントをいただいた。 米国のビジネスパーソンは、えてして、自分のことを棚に上げて相手を避難することがあるが、そんな時、日本ビジネスパーソンはとは 「イエス」と答える傾向があるようだ。

尊敬する先輩の分析では、日本人ビジネスパーソンが 「イエス」と答える場合、2つのケースがあるという。ひとつは、相手が英語で言っている内容がよくわからないままに「イエス」と答えてしまうケース。もうひとつは、相手の英語の内容はわかるが、こちらの専門性が低いので、「イエス」と答えてしますケースだ。いずれにしろ、ビジネスパーソンとして情けない。

その意味で、外国語と専門性の両方が一定以上の水準に達していなければ、国際ビジネスで活躍は望むべくもない。そういえば、だいぶ前のことだが、ソニーが海外営業のスタッフに「英語で喧嘩ができること」という採用条件を掲げていた。ガチンコのビジネス現場では、相手のいい分によくわからないままに「イエス」と言うのではなく、あえて喧嘩も辞さないという姿勢が不可欠だ、ということであろう。

私のののしり合いは、しばらく続きそうである。

以上