初心の志

2008/01/11 中 憲治

私の住む守谷市(茨城県)の地は、市街地の南側を利根川が流れ、西側には鬼怒川、北側を小貝川が流れる3つの1級河川にはさまれた自然豊かな地である。3つの1級河川に挟まれた地であることは、その昔は河川洪水、氾濫に悩まされていた地でもある。このため江戸時代から、氾濫を防ぐ為の河川工事が盛んに行われていた。その一つに小貝川の岡堰があるが、岡堰には川中にある“中の島”に、樺太探検や、間宮海峡の発見で有名な間宮林蔵の銅像が建っていて、銅像の碑文には、「・・・林蔵翁の精霊、天より下りてこの像に宿り給わんことを・・・」と記されている。間宮林蔵は、岡堰から西北に2km離れた村で生まれ育ち、13歳の頃、岡堰の改修工事の手伝いをしたが、この時江戸幕府から派遣された役人に見出され、江戸に出て学業を積み、伊能忠敬などの部下として働いた後、樺太探検に携わり、間宮海峡の発見という偉業を成し遂げた(間宮の名前は世界地図に載る唯一の日本人の名である)。岡堰は、間宮林蔵にとってまさに初心の志をたてた地といえる今年の元旦の朝、初日の出を見るため岡堰までジョギングした。毎年の元旦の朝、初日に向かってその年の誓いを立てることにしているが、間宮林蔵の銅像に向かって今年の誓いを立てようとして時、自然と“初心に帰る”言葉が浮かんできたが、それは決して偶然ではない。まさに、間宮林蔵の精霊が、初心の志を貫くことの大事さを教えてくれたからだと自然に感じた。今年は干支の第一走者であるネズミ年。今年の誓いは「初心の志」にもう一度立ち返ることした。今一度、起業時の初心の志に立ち返り、ビジネス目標を設定することにしたのである。