プレゼンテーションのコツ その24

2012/06/28 村松 かすみ

第24回目は、
『スライドタイトルは「長め説明型」に』をご紹介します。

プレゼンのシナリオとスライドが完成したのち、本番に向けてシナリオを丸暗記することはやめましょう。流れを覚えることは必要ですが、シナリオを「暗唱する」ようなことはしてはいけません。

スライドのタイトルは、そのスライドの内容を「ひと言」で言うと、何という言葉で表現したらいいのかを考えて下さい。スライドタイトルを「ひと言」にすることで、あなたの伝えたいことが明確になります。その「ひと言」ですが、単語ではなく説明型にすることがポイントです。例えば「本社と営業所」ではなくて、「本社と営業所のコミュニケーションの不足」というようにします。スライドタイトルが単語だけでは、相手に具体的に何の話であるのかが不明確です。タイトルにした「ひと言」が、その1枚のスライドにおいてあなたが、1番伝えたい言葉であるか、相手に伝わる言葉になっているかを意識してください。それが、あなたのプレゼンの軸になります。軸があるプレゼンはブレがありません。

プレゼン本番では、突発的な出来事に対応しなければならない時が度々あります。考え出すとキリがありません。
例えば、
・30分の持ち時間が、何らかの事情で15分になってしまった。
・ノートPCがフリーズしてしまって、スライドを提示できず、すべて口頭だけで説明しなければならなくなった。
・「要点だけ教えて」と上司から言われ、準備してきた流れでプレゼンを進めることができなかった。・・・等。

あなたは、情報量の多いスライドを提示して、書いてある文章を早口で読み上げますか?
それとも、ほとんどの部分を読まずに済ませますか?
突発的な出来事が起きたとしても、プレゼンの軸ができていれば、相手に伝わる説明をすることができます。
下の 2枚のスライドを比べてみてください。

右側のスライドは、情報をたくさん書き込んでしまっています。
説明する内容の抜け漏れを防ぐことができるので、伝え手が安心するのでしょう。配布資料のように、読んで理解してもらうということであればよいですが、あなたが一生懸命に説明をしても相手は真剣にに耳を傾ける意識が低くなります。読めば理解できるので、あなたの言葉に耳を傾傾ける必要性が薄れてしまうからです。改善策として、文章で書かずに「ひと言化」しましょう。「あなたが伝えたい内容をひと言で言うと?」と自分に問いかけてください。

ひと言化を意識することが内容のブラッシュアップにつながります。
まずは、スライドタイトルを「ひと言」で表現しましょう。