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PMリレーエッセイ

 
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職業としてのプロジェクト(その10)

  • 日付:2009/6/24
  • 名前:中嶋 秀隆

生成発展と変化

現在わが国は“100年に一度”といわれる不況の最中にあり、経済指標は軒並み芳しくなく、働く人の生活の安定も、一部とはいえ、ままならない状況に陥っている。

しかしこうした状況でこそ、先人に習い、世の中の流れを“生成発展”のプロセスととらえたい。「この大自然、大宇宙は無限の過去から無限の未来にわたって絶えざる生成発展を続けているのであり、その中にあって、人間社会、人間の共同生活も物心両面にわたって限りなく発展していくものだと思う」からだ([1])。

日本は第二次世界大戦で国土を焦土と化した過去をもっている。その後、60年余の間に、日本経済は奇跡の復興を遂げ、高度成長を実現させた。現在、確かに不況に直面してはいるとはいえ、日本の経済力は世界第2位の規模を持ち、全アジアの60パーセントを占めている。1人当たりGPDは中国の30倍、韓国の4倍という高さである。

この戦後の復興の背景には、日本人の勤勉さが力を発揮したことは間違いない。こんにち世界のある地域には不幸にも国土を焦土と化している国があるが、そういう国が60年後に世界有数の経済大国になると予測することは難しい。

また近年の目覚しい技術革新とグローバリゼーションにより、われわれの生活は一変した。海外取引を例にとると、海外のビジネス相手と見積り・発注の情報を一往復させるのに、かつては船便で数ヶ月を要していたが、今では電子メールでほぼ瞬時にできる。歴史的に見ると、科学技術は20世紀に道具としての性格を維持しつつ環境となり“技術連関”を成立させたが、21世紀に入るとノートパソコンや携帯電話のように、科学技術の“技術連関”が一歩進んで、携帯し活用できる道具となってきた([2])。

そして近代以降の人間がいつも直面してきた課題は、世の中の変化であり、変化にいかに対応するかである。

参考文献
[1] 松下幸之助『実践経営哲学』PHP、2001年
[2] 今道友信講演、2009年1月17日

”『プロジェクトマネジメント学会誌』より転載”

プレゼンテーションのコツ その7

  • 日付:2009/6/18
  • 名前:村松 かすみ

第7回目は、 『肯定的な言葉の連続で』ということです。

皆さんは、日常的に「肯定的な言葉」と「否定的な言葉」、どちらを多く口にしていますか?
無意識に使っている言葉が、自分の潜在意識(深層心理)をあらわれていることを感じていますか?

先日、お客様から いただいたメールの文末の言葉に

『お体に気をつけて顔晴って下さい。』
注)顔晴る:これで「がんばる」と読みます。 (が)を張るのではなく、いつも顔を晴れやかにするという意味だそうです。

「がんばって」を伝えるにも、相手に伝えたい言葉の意味を意識してメッセージを送ることができる、あらためて素晴らしい方だなと感じました。

プレゼンテーションもメッセージを送る相手に伝えたい言葉の意味を意識することが大切です。「否定的」な言葉を繰り返し使うプレゼンテーションは、提案の内容まで「否定的」なイメージを引きずってしまいます。逆に「肯定的」な言葉を繰り返すプレゼンテーションは、提案の内容まで「肯定的(将来的によくなる、前向き)」な印象を持ってもらえます。

これは、1対大勢のコミュニケーションであるプレゼンテーションの時にだけ必要なこと、意識しなければならないこと、ではなく、1対1(小数)のようなコミュニケーションにおいても大切なことです。

皆さんは、普段どんな言葉を使っていますか?もし日常的に「否定的」な言葉を使っているようであれば、同じ内容を伝える時に「肯定的」な表現になることを意識してみてはいかがでしょうか。

人芯経営論・・・・マーケティングとしての「デザイン力」

  • 日付:2009/6/15
  • 名前:浅見 淳一

最近、テレビも新聞もあまり見ない人が増えているようです。私の友人の2人も同じです。1人は「テレビが家に無い」と聞いて驚きました。見ない理由は「必要もないノイズが多いから」と言っていました。確かに同じ話題をこれでもかと流すニュースを見ていると、納得できます。そういえば、マスコミをマスゴミと揶揄している表現も時々見かけます。
私は、テレビをつけていても、音を消して見ている事が増えました。意識して見るのは、「カンブリア宮殿」「がっちりマンデー」(起きていたら)、漫画の「ワンピース」「知っとこ!の中の(こどものみかた)」「美の巨人たち」ぐらいです。

デザインの持つ力

5月18日の「カンブリア宮殿」のゲストは、工業デザイナーの川崎和男さんでした。今回のアメリカの副大統領候補のサラ・ペイリンの眼鏡をデザインしたことで有名です。

番組の中では、眼鏡だけでなく、福井の刃物のデザインで、斜陽産業を再生させたり、家具のデザインを手がけ、売上げを驚異的に伸ばした実績が紹介されていました。

前回は、マーケティングについて書きました。物が売れる大きな要素として、価格や性能や広告はすぐに思いつきますが、「デザイン」の影響力は、認識の中にありませんでした。今回改めてデザインの力を認識しました。デザインは、徹底的に使う人のことを考えて創る利他的な作業だと感じました。CSマインドそのものです。

性能や価格の差別化が難しい環境ですから、デザインの持つ力が、これから益々大きくなっていくのではと思いましたが、川崎さんは「最近の日本企業の経営者は、デザインに対する位置づけが下がってきて、心配だ」と発言していました。

川崎和男さんは、若い時に、車の事故で、車椅子が必要な体になってしまいました。安達巌さんという画家を知りました。子供の頃の電気事故で、両手を失い、生きるために口で絵を描く画家になったそうです。心が洗われる絵でした。機会があれば是非直接、見てみたいと思っています。http://www.mfpa.co.jp/shoukai/adachi/main01.html

全盲のピアニスト辻井伸行さんの国際ピアノコンクールでの金メダルのニュースが流れています。CDすごく売れているようです。http://www.nobupiano1988.com/お父様のコメント「これで1人でも食べていけるかな」に親の深い愛を感じます。

映画『西の魔女が死んだ』の、「人の体は、魂が成長するための器」と言う台詞。稲盛和夫さんの著書「働き方」の「神様が応援したくなるほどの努力」の文を思い出しました。

ご本人たちにはご迷惑な話でしょうが、勇気をもらえました。どんなにハンデがあっても、強い信念とあきらめないで努力すること、正しい考え方があれば、素晴らしいことが成し遂げられる、ことが信じられます。感謝です。行いが結果に繋がる。そういう意味では神様は、間違いなく公平です。

テレビやニュースも選択さえすれば、心に感じるもの、学べるものもありますね。

プレゼンテーションのコツ その6

  • 日付:2009/5/20
  • 名前:村松 かすみ

第6回目は、『声の高低を調整する』ということです。

緊張すると声が上ずると言いますが、大勢の前であれば声も大きく出さなければいけませんから、余計に声も高くなりがちです。これは聴衆からすると、自分達に語りかけてくれるというよりは、聴衆の頭の上を言葉が通り過ぎているような状態です。

男性の場合、普段よりも半音下げる、女性の場合は、一音下げることを意識されるといいでしょう。普段会話をしている時には喉から声が出ていますが、イメージとして、それを胸のあたり、さらにお腹のあたりに口があると思って、声を出すことを意識します。腹式呼吸ができているかどうかは問題ではありません。それよりもイメージすることで、声の高さを下げることを意識しましょう。(声の大きさを抑えるのではありません。)

緊張している時、緊張を抑えようと意識するのではなく、お腹から声を出すことに意識を向けてください。意識を“上”ではなく“下”に向けることで緊張の度合いも下がります。そして、それが感情のコントロールにつながります。

人芯経営論・・・・マーケッティングについて

  • 日付:2009/5/15
  • 名前:浅見 淳一

 会社を構成する、「人、物、金、情報」に関して、前回は考えてみました。実際、商品やサービスの市場投入を考える時には、マーケティング戦略は必要です。今回は、その販売戦略の見方についてです。

マーケティング戦略としての「モチベーション」

事業を考えるもっとも基本的なの見方として、「何を What」「誰に Who」「どのように How」にです。商品/サービスの対象をどうセグメントし、どのような方法で販売するか考えます。具体的なマーケティング戦略を立案する時には、通常4Pで考えます。4Pとは、
・Product → 製品
・Price → 価格
・Promotion → 販促
・Place → チャンネル・流通
マイケル・ポーターが提唱した、競合差別化戦略、ポジショニング戦略の考え方です。対競合に対して、性能、価格、PR、販売チャネルで、いかに他社より優位に立つかに主眼が置かれます。この視点は、プロダクト・アウト、売り手の視点です。それに対応して、買い手の視点の4Cがあります。4Cは、4Pに対応しています。
・Customer value → 顧客価値
・Customer cost → 顧客コスト
・Convenience → 利便性
・Communication → コミュニケーション
売り手(会社)の視点。買い手(顧客)の視点。の2つの視点で、戦略を考えるだけで、業績は上がるのでしょうか。私が、前にお付き合いいただいていた、ITベンダの経営者は、システムを販売している立場ですか、「ホントのことを言って、IT投資で、効率が30%向上するより、社員のモチベーションを10%あげるほうが、業績が上がります」といった言葉が印象に残っています。

長野県の48年増収増益を続けている伊那食品工業が今注目されています。寒天という地味な成熟商品を扱っていますが、好業績を長年維持しています。新製品の開発にも力を入れていますが、何より特筆すべきは、この会社の経営哲学です。社是は「いい会社をつくりましょう」です。この会社の経営理念は「社員の幸せを通して社会に貢献すること」です。それを会長の言葉をそのままお借りすれば「会社の目的は売上高や利益を伸ばすことではなく、社員を幸せにしたり、世の中をよくしたりすること。売上高や利益はそのための手段でしかない。商品やサービスを通して社会に貢献していくのはもちろん重要だよ。でも、それは企業の役割の1つであって、すべてではない。会社はもっと露骨に人の幸せを考えなきゃいけない」です。言葉通りの経営を実践しています。人事制度も、終身雇用、年功序列です。低成長を貫いています。グローバルスタンダードの利益至上主義、一辺倒のこの時代、失ってしまった、大切なものを思い出させてくれる会社です。
社員が、不満を抱えている会社に、お客様に対して、満足できるサービスや商品が提供できるとは思えません。ES(社員の満足)なくて、CS(お客様の満足)なしとも言います。少しこじつけですが、社員の視点を4Gで考えてみました。
・Goal → 目標(が明確で、達成する組織、喜び)
・Gift  → 相互扶助(与え合える、助け合える、組織、喜び)
・Group → 共同参画(一体感のある組織、所属する喜び)
・Growth → 成長(組織、個人として、成長する喜び)
4Gは、4Pと4Cとも対応しています。社員の幸せなくして、会社の発展も、お客様の満足もありえません。業績を上げる一番の方法は、「社員のやる気を上げる」ことです。

にもかかわらず笑う

  • 日付:2009/5/13
  • 名前:中嶋 秀隆

4月はじめに米国に出張した。その折、NYの空港で散々な目に遭ったが、その体験を通して、ユーモアの定義のひとつである「にもかかわらず笑う」ことの大切さを改めて感じた。さらに米国人の「大人の対応」を目の当たりにした。その顛末を紹介しよう。

午前11時に成田を発ち、同じ日のほぼ同じ時刻・午前11時にニューヨークのジョン・F・ケネディ空港(JFK)に到着。ここまでは予定通り。

JFKで3時間ほどの乗り換え時間をはさんで、14時発のアメリカン航空機でボストン向かう予定。念のためにと早めに出発ゲートに陣取り、読書をしながら時間を過ごす。その時、唐突に場内アナウンスで名前を呼ばれ、カウンターに来るように言われる。行ってみると、使用機材(飛行機)が変更になったので、席を変更させてほしいという申し出。そのまま申し出を受ける。少し“虫の知らせ”。

読書を再開するとほどなく、次のアナウンス。「使用機材変更のため、全員は乗れません。乗客から6名のボランティアを募ります。ラ・ガーディア空港(LGA)――移動には少なくとも30分かかる――にタクシーで移り、15時発のボストン行きに乗っていただきます。依頼を受けてくれる方には、LGAまでのタクシー料金とお礼に250ドルを進呈します。」

その提案は受けずに――なにしろ、ボストンで知人が待っている――そのままJFKにとどまり、変更になった機に乗り込む。40人乗りの小型機。滑走路に移動した飛行機は、その場でエンジンのONとOFFを繰り返して90分待機。結局、飛び発つことなく、そのままゲートに引き返す。”Nice try”と隣の席のドイツ人客が言い、私も” Very short flight”と応じる。飛行機から全員がおろされ、ロビーに逆戻りした時、時刻はすでに15時30分。やがて「ボストン地区の雷雨のため、この便はキャンセルされました。詳細はカウンターへ」とのこと。

カウンターで係員に相談すると、すでにチェックインしているに荷物(大型スーツケース)を自分で引き上げ、タクシーでLGAに行き、17時30分のボストン行きデルタ航空機に乗りなさい、というアドバイス。ただし、タクシー代は自己負担という条件。

ボストンで待つ知人に連絡するため、コインをたくさん用意して、空港から公衆電話をかけるが、うまくつながらない。連絡が取れないまま、LGAまでタクシーをとばす。車中で運転手さんの携帯電話を借り、やっと知人と話す。「たいへんだね。気をつけて」と激励される。

夕刻のラッシュが始まっていて、タクシーは交通渋滞で時々止まりながらも、LGAのデルタ航空ターミナルに着く。すると係員から「ボストン行きはここじゃない。海岸べりの、シャトル(中距離用の中小型便)専用の別のターミナルに行け」との指示。そちらにタクシーに回ってもらい、運転手さんにはチップを弾む。

こうして16時50分にカウンターに着くと、「17時30分のボストン行きは、19時まで遅れる。ボストン行きはいつもは4便あるが、そのうち2便はすでにキャンセルされた。あなたが乗る便も出発するかどうかはわからない」とのこと。

笑うしかない状況で、空港ロビーのソファーに陣取り、ピザとビールをほおばりながら、腹ごしらえと、仕事をすこしする。すぐそばでは、ビジネスマンがNYの鉄道駅に携帯電話をいれ、NYからボストン行きの汽車の空席を確認している。こちらは運を天に任せる形で、その場で待つ。

だいぶ遅れてやっと機内に乗り込む。2便キャンセルされた影響もあり、出発ゲートにはキャンセル待ちの乗客の長い列がある。気の毒ではあるが、どうかあしからずという気持ち。搭乗機は140乗りぐらいの中型機。機内は見慣れない構造で、ひょっとして某社製では…などと考える。

機内に着席しても、飛行機はなかなか出発しない。そのうちに、「重量オ−バーで調整中」とのアナウンス。その後、5−6人の乗客が名前を呼ばれ、おろされる。

便は19時からさらに遅れたが、21時20分に無事LGAを出発する。

23時ごろボストンに着くと、こちらのゲートにもLGAに向かう乗客の長い列。市中のホテルに荷物をおろし、知人に電話。今夜は会うのはやめ、明日朝にしようと話す。私の好きなビール(サミュエル・アダムス)を買ってあるとのこと。「それだけ動いたのなら、今夜はよく眠れるね」と、彼一流の楽観主義で言ってくれる。

これが、長い一日の出来事。

こういうやり取りの中で、一点、「何か違うな」と感じていたことがある。仮に東京の羽田空港で同じことがあったら、と想像したからだ。現にこういう時の羽田では、航空会社のカウンターで、乗客が係員(女性のことが多い)に居丈高に詰め寄っている光景がよく見られる。飛行機の出発遅れはカウンターにいる係員がコントロールできることではない。それでも、日本語で言う「振り上げたこぶし」を彼女に向け、憤懣やるかたないといった表情である。そんなことが今回のNYでは、一例たりともなかった。「変えられることを変える勇気と、変えられないことを受け入れる知恵」――この点で、NYの飛行場の乗客の対応には考えさせられた。私の限られた経験から見ても、米国には良い点も良くない点もある。が、今回の乗客の行動は「大人の対応」といってよいと思う。

また、ユーモアの定義のひとつである「にもかかわらず笑う」ことの大切さを改めて感じるエピソードでもあった。

以上

ストーリーテリング

  • 日付:2009/5/11
  • 名前:香月 秀文

現在 アメリカで注目されている手法でストーリーテリングがあります。
今はやりの論理思考のみではどうもうまくいかない部分 特にひとの行動に影響を及ぼすものとして 感情の働きがあります。特に組織の変革などの場合 頭で理解できても 自分の腹に落ちないと行動を変えることは困難です。
ここに注目したのが ストーリーテリングです。
今回の実施に当たっていろいろ文献を調べた結果 アメリカではかなり以前から心理学の面から研究されていて 最近はその理論を企業組織の変革に応用されています。
ゼロックス、IBM,世界銀行における 変革事例が有名です。
大切なことはなかなか伝わらないが うわさはあっという間に伝わる。
物語は 独自の弾道を持っており、組織という社会に織物を通してすばらしい速さで伝わってゆく。

<ストーリーとは>
■語ることで人を引きつけ、信頼を獲得し、共感させ、説得するもの
■エピソード
■ストーリー・・・日本語の「物語」。何らかの出来事・事象・考えを他の人に伝えるために語ること
■プレゼンテーション・資料に見られるデータ、数字、論理は主に左脳で理解するが、物語は右脳を刺激するので長く記憶に残る
■組織でのストーリーテリングの目的は、情報、知識(暗黙知)、文脈(背景・前提・因果関係・真意)、価値、効果、感情が要約された企業文化を構成するナレッジを共有し、行動を方向付けること

<ストーリーのメリット>
■覚えやすく行動が起こしやすい、力強い情報が生まれます
■文脈、色合い、感覚、意義が伴います
■ストーリーを加えることで、より記憶に残るやりとりとなります
■実用性と影響力という2種類の要素を合わせ持つ

「究極の説得、それは「感情を入れて意見をまとめる」ことです。心に訴えるようなストーリーを伝えることがいちばんだといえます」  ロバート・マッキー(ハリウッドの脚本指導者)

■数字や記号だけでは相手の態度や信念は変えられない

<ストーリーの効果>
1.ストーリーは「存在感」を生み出す
  ストーリーを聞いて感じる気持ちが心に響く
2.ストーリーには「文脈」がある
  箇条書きの文書には文脈がありません
  「文脈」によって、内容が本当に理解できる
3.ストーリーは「関連づけ」をする
  聞きながら、自分をストーリーに書き込むことができる
  だれもが、異なる文脈の中で生きている
  知るべきことを一方的に伝えられても、自分と関連づけることができない。
  お互いのストーリーを語ると、関連性が再構築される
4.ストーリーは成功も失敗も語る
  失敗のストーリーを聞くうちに、自分の立場でものごとが見られるようになる
5.ストーリーは考えさせる
6.ストーリーは「癒して」くれる
7.ストーリーはいつ、どうやって、なにをすべきか教えてくれる
  ストーリーを作ることで、ストーリーの大切な部分をずっと覚えていられる記憶構造が作られる
8.ストーリーは複数の視点をもつ

<WIN BOOK>
■行動に結びつく成功や失敗の体験とか、だれかと交わした会話などを、なにも手を加えない状態で保管しておくもの

<構成要素(例) >
 1.職場での会話、会議やプレゼンでの発言
 2.やらなければいけない任務のリスト
 3.社員の成功談と失敗談、社員教育の内容
 4.顧客との会議、覚書、ビジネスに関連する計画
 5.マーケティングのアイディアや実行プラン
 6.覚えておいて、すぐに使えそうな記事、クリップ、写真など
 7.仕事の問題解決につながりそうな事例
 8.仕事と私生活でのアイディアやプラン
 9.おもしろいと思ったり、影響を受けたりしたストーリーやニュースのクリップ
 10.本の目次

■ビジネス書から自分が学んだことをWIN BOOKに書き写すと、自分自身の知識へと生まれ変わります
■アイディアや出来事に前後の状況という文脈が加わる

プレゼンテーションのコツ その5

  • 日付:2009/4/27
  • 名前:村松 かすみ

第5回目は、 『やや速め、テンポよく』話すということです。

昔は、話すときは「ゆっくりと大きな声で、聞いている人が聞き取りやすいように」と言われていたようですが、今はスピード社会にあって変化の速い時代です。あえてゆっくりする必要はありません。言葉は、1分間に330文字くらいが平均といったところでしたが、最近は1分間に340文字から350文字くらいが平均だと言われています。ちなみに、黒柳徹子さんは1分間に400文字くらいになります。

そして、キーワードの「やや速め、テンポよく」を意識する時には、押さえておきたい重要な点があります。

それは、あなたが人前へ出た時に緊張するかどうかです。
私自身、あがり症ですので体験済みのことですが、緊張して心拍数が上がっている状態に「やや速め、テンポよく」を意識すると、どうなるか想像してみてください。おそらく、普段の4倍から5倍のスピードで話し始めてしまうことでしょう。そのスピード(普段の4倍から5倍)でスタートしてしまったら、“わかっちゃいるけど止められない”という状態に陥ってしまいます。そこで重要なのは、緊張している状態であれば、キーワードは「ゆっくりめ」です。「ゆっくりめ」を意識していても、緊張している状態では、普段の1.5倍くらいのスピードになるでしょう。結果として「やや速め、テンポよく」プレゼンテーションができることになります。

ということは、皆さんがプレゼンテーションを行う際、ご自分の状態(緊張しているのか、リラックスしているのか)に合わせて、「やや速め、テンポよく」を意識するのか、「ゆっくりめ」を意識するのかを選択することで、欲しい状態を手にすることができるのです。

人芯経営論・・・・経営資源について

  • 日付:2009/4/16
  • 名前:浅見 淳一

 友人と飲んでいると、何か資格を持っていれば(人)、子供が大きければ(金)、やりたいことがあれば(物)、人脈があれば(情報)、 新しいことを始めたい。と思いを聞く事があります。でもちょっと考えてみてください。すべての条件が完璧にそろうことなどまずありません。それを決断の基準にした場合は、決して新しいことは、始められないという結論になります。今ある大企業が、最初に起業したときに、すべての経営資源を持って始めたかといえば、むしろ逆で、パナソニックもホンダも京セラを始め、多くの企業は、ごく僅かしか経営資源を持たないところからスタートしています。

経営資源としての「経営理念」

前に4大経営資源として「人、物、金、情報」について書きました。(個人的には、人イコール資源イコール物扱い。をしているようで、若干抵抗感があります)しかし、本当に、この4つが全てそろっていれば、すぐに経営ができるのでしょうか?仮に、誰かが、ある時、急にあなたに、「(人、物、金、情報)を充分にあげます。なにか事業を始めてください。」と言われたとしたら、会社を立ち上げることが出来るでしょうか?多分、何の業種を、何の目的でやるか、すぐには思いつかずに、どうしたら良いか分からずに、途方にくれるのではないでしょうか。
会社を経営していく上で、もっとも大切なことが、何なのでしょうか?
企業として、社会に対して実現したい夢や目的があってこそ、始めて、企業の存在理由があるのではないでしょうか。社会に対してどう役立ち、その為に何を提供していくのかが、基本にあって、「人、物、金、情報」は、それを実現するための、手段としての資源です。

例えば、私どものお客様のHPを見ると、経営理念を、3つに分けています。
・ Mission → 企業使命、(実現したい理想、夢)
・ Vision  → 目指す姿、(構想、目標)
・ Values →  価値観、行動指針

シンプルでわかり易い表現をされています。このように今は、殆どの企業で、何らかの経営理念をお持ちになっています。しかし、文書として存在しているだけでなら、単なる商品のキャッチコピーとなんら変わることはありません。「経営理念」に対して、企業としてどう取り組み、どれだけ達成できたかが重要なことではないでしょうか。会社の業績として、売上げや利益は、毎月ときちんと管理されています。しかし「経営理念」に対する達成度合いを捉えることは、殆どありません。「数値化できない。データーとして取れない」との理由は理解できます。しかし、数値情報でなくても、言語情報によってでも、経営理念に対して、活動の成果はどうだったかと、振り返って考えることがあっても良いのではないでしょうか。

一番の経営資源は「企業として、何のために存在しているのか?」の存在理由です。

リーダーとマネジャーの違い

  • 日付:2009/4/16
  • 名前:香月 秀文

リーダーシップ論を担当していますと リーダーとマネジャーはどう違うのかという命題によく 遭遇します。
いろいろな学者が研究していて 活発な分野と言えます。とくに欧米の学者はリーダーシップ理論が好きなようです。講義の際 学生によく質問しますが 「リーダーとマネジャーはどっちが偉いか」と聞きますと 所属する会社によって マネジャーの下にリーダー職があったり、リーダーの方が上と答えたりまちまちです。
環境によってリーダーが要望されるときと マネジャーが要望されるときが異なりますので どっちが偉いということはない ということです。
ただし 同じではありませんので いくつか対比するものを紹介してみます。

マネジャーは四角い帽子をかぶって、訓練を通して学び、リーダーはソンブレロをかぶって、教育を選ぶ−ウォレス・スティーブンス−

リーダー マネジャー
教育 訓練
帰納的 演繹的
暫定 確定
動的 静的
理解 暗記
アイディア 事実
広い 狭い
深い 浅い
経験的 習慣的
能動的 受動的
疑問 回答
進展 充足
戦略 戦術
選択肢 目的地
探究 予測
発見 定説
作用 反作用
自発性 命令
脳全体 左脳
人生 仕事
長期 短期
変化 安定
中身 形式
柔軟 硬直
リスク ルール
統合的 固定的
開放的 閉鎖的
想像力 常識

残念なことにたいていの人は失敗して初めてこれまでの行動を振り返ります。すべてが順調に進んでいるときは、誰も腰を落ち着けて過去を見つめようとはしません。でも本当はその時こそ最高のタイミングなのです。大きな失敗をしでかしてから、この作業をしようとすると、2つの問題が生じます。
第一に 気持ちが落ち込んでいるので多くを得ることができません。
第二に そういうときは、失敗に目を奪われて 正しく行動できた時のことを、忘れてしまいがちです−バーバラ・コーディ−

品性はリーダーに不可欠のものであり、あらゆるものの基盤です。さらに、人に信頼してもらう能力、企業家的な才能、想像力、忍耐力、目標からぶれないこと、などもリーダーに求められる資質といってよいでしょう。中でも品性と忍耐力はリーダーシップには絶対に欠くことのできないものです。−アルフレッド・ゴットシャルク−

リーダーとしての資質
1.【一貫性】リーダーはときに意外な事態にみまわれるが、リーダー自身が組織を驚かせることはない。リーダーは常に首尾一貫しており、初志貫徹をモットーとする。
2.【言行一致】リーダーは言ったことを実行する。真のリーダーは自分が支持する理論のとおりに生きている。
3.【頼りがい】リーダーは重要なときにいるべき場所にいる。ここぞというときにはいつでも仲間を支援する準備がある。
4.【誠実さ】リーダーは過去に誓ったことや約束したことを必ず守る。

すぐれたリーダーは能力とビジョンと美徳をほぼ完璧なバランスで備えている。
ビジョンと美徳を伴わない能力は官僚を生み出す
ビジョンと知識を伴わない美徳は空論家を生み出す
美徳と知識を伴わないビジョンは扇動家を生み出す

明治のリーダー、昭和のリーダー、平成のリーダーを研究してみると面白い結果が出てくるようです。

職業としてのプロジェクト(9)

  • 日付:2009/4/8
  • 名前:中嶋 秀隆

あなたの強運度は?
ここに、運の強さを占う12の質問がある。その1つひとつにYesかNoで答えてみてほしい。

Q1 レジや銀行の列で、知らない人に話しかけることがある。
Q2 人生にあまり不安を感じない。
Q3 はじめての料理や飲み物への挑戦など、新しい経験が好き。
Q4 直観や本能を信じることが多い。
Q5 瞑想や静かな場所に行くなど、直観を高める方法を試したことがある。
Q6 自分には将来いいことが起こると、おおむねいつも期待している
Q7 成功する可能性が小さくても、ほしいものを求めて挑戦する。
Q8 誰かに会うと、たいてい親切な「いい人」だと思う。
Q9 自分に起こったことは何でも、いいほうに考えようとする。
Q10 悪い出来事も、長い目で見ればプラスになると信じている。
Q11 うまくいかなかったことも、あまりくよくよ考えない。
Q12 自分の失敗から学ぼうとする。

上の12質問は、R.ワイズマン([1])に紹介されている。同書の説明に、私のコメントを加えながら、順に吟味してみよう。

まず、Q1にYesと答えた人は、運のいい人である。「運のネットワーク」を築き、広げているからだ。先日の朝、東京都内のホテルのエレベーターの中で、1組の若い日本人カップルと数人の外国人と一緒になった。カップルが大きな紙袋を抱えていのを見て、外国人のひとりが「ずいぶんたくさん買い物したんですね」と話しかけた。すると、その女性は「買い物ではありません。昨日、ここで結婚式を挙げたんです。この男性が私の夫です」と、嬉しそうに答えた。その瞬間、エレベーターは歓喜と「おめでとう」の言葉であふれた。

Q2にYesと答えた人は、運のいい人である。肩の力を抜いて生きているからだ。

Q3にYesと答えた人は、運のいい人である。新しいもの好きだからだ。世の中は「限りない生成発展」を続けるもの([2])であり、現状に満足していたのでは向上はない。

Q1からQ3を通じて、運のいい人は、一般に、偶然のチャンスを見つけたり、みずからつくりだしたりして、それ基づいて行動する。

Q4にYesと答えた人は、運のいい人である。直観と本能を信じて正しい決断をするからだ。「自分の運を信じている人は誰よりも幸福だ」という諺が、ドイツにあるそうだ。

Q5にYesと答えた人は、運のいい人である。直観と本能に耳を傾けるからだ。梨木香歩の小説([3])では、先輩の魔女が後輩の魔女にアドバイスしている。「魔女は自分の直観を大事にしなければなりません」と。

Q4とQ5をまとめると、運のいい人は、一般に、直観と本能を信じて、正しい決断をする。

Q6にYesと答えた人は、運のいい人である。幸運が将来も続くと期待しているからだ。映画『マイ・フエア・レディ』にあるように、いわゆるピグマリオン効果(「自己達成予言」)が働くからだ。ペンを口にくわえて漫画を読む時を考えてみよう。この時、ペンをくちびるでくわえるのと歯でくわえるのでは、どちらが漫画をより面白いと感じるか? 答えは、歯でくわえる場合だ。ペンを歯でくわえると、もう顔は半分笑っている。身体のレディネスが心のレディネスを促進し、漫画をより面白く感じる。これを敷衍すると、成功者は「成功したからウキウキワクワクするのではなく、ウキウキワクワクしながら仕事をしたから成功してしまった」([4])ということになる。

Q7にYesと答えた人は、運のいい人である。たとえ可能性がわずかでも目標達成に向け努力し、失敗してもあきらめないからだ。パウシュ教授によれば、「自分にできると思っても、できないと思っても、それは正しい」([5])。

Q8にYesと答えた人は、運のいい人である。対人関係がうまくいくと思っているからだ。対人関係がうまくことで、協力者を得、自分よりすぐれた人たちの能力を活用することができれば、大きな成果が必ず生まれる。

Q6からQ8を通じて、運のいい人は、一般に、将来に対する期待が夢や目標の実現をうながしてくれる。

Q9にYesと答えた人は、運のいい人である。不運のプラス面を見ているからだ。アラン(フランスの哲学者)は「ペシミズムは感情の所産、オプティミズムは意思の所産」といっている。私は最近、ソニー・井深氏の「設立趣意書」を読み、とてつもない“オプティミズム”に心を打たれた。第二次対戦後の混乱の中で、日本の再生を確信し「愉快なる理想工場」の建設を謳いあげた心意気に対してである。

Q10にYesと答えた人は、運のいい人である。不幸な出来事も長い目で見れば最高の結果になる、と信じているからだ。「人間万事塞翁が馬」という教えを思い出させる。前述したツキの波のアップダウンの中で、たとえ下降局面にあっても「いずれ上向く」と強く信じることができる人である。

Q11にYesと答えた人は、運のいい人である。不運にこだわらず、切り替えが早い。他人と過去は変えられないが、自分と将来は変えられる。自分の身に起こることの大半――例えば90%([6])――が自分の責任であると認識すれば、不運な出来事があっても、それにいつまでも引っかかってはいられない。

Q12にYesと答えた人は、運のいい人である。積極的に行動して将来の不安を予防するからだ。

Q9からQ12をまとめると、運のいい人は、一般に、不運を幸運に変えることができる。

運の強いプロジェクト・マネジャーになる
プロジェクト・マネジャーとして成功するには、PMBOK等が教える標準手法を身に付ける必要があるが、それだけでは十分ではない。運の強い人でなければならない。その指針は上の12の問いにある。そのすべてに、意識してYesと答えよう。そうすることが、パフォーマンスに違いを生む力となる。それは、引き受けるプロジェクトの選択から始まって、計画策定、実行・コントロール、終結に至るすべてのプロセスに妥当する。

参考文献
[1] R.ワイズマン『運のいい人、悪い人』角川書店、2004年
[2] 松下幸之助『実践経営哲学』PHP、2001年
[3] 梨木香歩『西の魔女が死んだ』新潮社、1994年
[4] 西田文郎『aD1理論』三笠書房、2006年
[5] R.パウシュ他『最後の授業』ランダムハウス講談社、2008年
[6] D. H. Johnston, Lessons for Living, Dagali Press, 2001

”『プロジェクトマネジメント学会誌』より転載”

顧客とは

  • 日付:2009/4/3
  • 名前:香月 秀文

「ビジネスの基本は顧客を明確にして 如何に顧客に近づくか」ということですが なかなかこれが実行するとなると簡単ではないようです。
私が従事していた 英国のアルコール飲料メーカーのグローバル戦略も
Closer to my Customer でした。

顧客に関する言葉を紹介します。

『なにごとにも満足することなく、すべてを見直していかなければならない。だがもっとも見直しが求められるのは、成功しているときである。下向きに転じてからでは遅い。明日の社会をつくっているのは、あなたの組織である。そこでは全員がリーダーである。ミッションとリーダーシップは読むもの、聞くものではない、行うものである。企業の目的は顧客の創造である。利益の源泉たるプロフィットセンターは顧客の中だけにある。』
― ピーター・ドラッカー(40年前)

『最高の企業は顧客を創造するだけでなく、ファンを創造する。』
― ピーター・ドラッカー(現在)

『雇用を保証してくれるのは、顧客だけである。』
― ジャック・ウェルチ

どれだけ利益をあげたかよりも、どれだけ大事な顧客をつかんだかのほうが重要である。そのためには顧客とすべきは誰かを知らなければならない。かっては顧客がわれわれのことを知り、われわれの製品を選んでくれた。これからはわれわれが顧客を選らばなければならない。ある種の顧客に対しては、取引を断ることもしなければならない。誰をも喜ばせることが大事なのではない。大事なことは対象とする顧客を深く喜ばせることである。

ピーター・ドラッカー
まちがった顧客に対して 努力を積み重ねても 目的とする成果を得るのは難しいことです。固定概念を変えていかないと いつの間にか時間の経過とともに 変化が起きていることに気づかないで従来の方法をとってしまうのは 成功から遠ざかることになります。そのためには従来の方法を変えるという勇気も必要です。
恐怖→委縮→本当の失敗
勇気→学び→成功
恐怖から逃げると恐さは2倍になる。正面から立ち向かうと恐さは半分になる。

プレゼンテーションのコツ その4

  • 日付:2009/3/23
  • 名前:村松 かすみ

第4回目は、『意識的にメリハリをつける』ということです。

「時には大きな声で、時にはささやくように」メリハリをつけて話すことができれば、聴衆を引き込むプレゼンテーションができます。
しかし、プロの語り手を目指すわけではありません。忙しい時間を削って練習するのですから、あくまでもビジネス・プレゼンテーションにおいて即実践できるものを取り入れましょう。

まず、プレゼン用に準備した原稿の中で、 強調したい部分に印 をつけます。
次に自分のタイプを振り返ってください。

「君は声が大きいね」と言われる人は、
原稿に印をつけた部分の手前
では声を小さくし、協調したい部分では、いつも通りの大きな声で話します

「声のことで特に言われることがない」という人は、
印をつけた部分では、通常より大きな声で、強めに、ゆっくり話すようにします。

聴衆は、プレゼンターの原稿(カンペ)を手に持って聞いているわけではありません。
聴衆は、あなたの声の変化に気がついても原稿の印のことなんて考えもしないでしょう。
プレゼンテーションに慣れるまでは、意識してメリハリをつけるために、印をつけるようにしましょう。

これを何度か行ううちに、自然に(無意識に)メリハリのある話し方ができるようになります。

マネジャーの仕事

  • 日付:2009/3/17
  • 名前:香月 秀文

現在マネジャーとしてのマネジメントスキルの開発指導をしています。
マネジャーはいったいどんな能力を必要とするか?
どんな役割を担うのか?
はっきりと答えるのはなかなか難しい課題です。
ミンツバーグ教授がマネジャーの仕事について書かれたものがありましたので一部を紹介します。

1.マネジャーの第一の目的は 組織にその基本目的、すなはち特定の商品やサービスの能率的生産を確実に達成させることである。

2.マネジャーは安定した組織業務をデザインし、その安定性を維持しなければならない。誤差が生じた場合には それを修正し、必要とあれば新しい資源を配置して、業務のスムーズな流れを確保しなければならない。またリーダーとしては、必要な仕事を行っていけるような雰囲気を育て、維持しなければならない。マネージャーの基本使命は 組織が一つの統合されたユニットとして機能することを確実にすること。

3.マネジャーは組織の戦略策定システムに責任をもち、その中で統制された方法により変化する環境に、組織を適応させていかなければならない。モニターとして環境の動向に詳しく 企業家およびリーダーとして組織に方向性を示し また組織が不必要に混乱せずその方針に従えるような方法で変革を導入しなければならない。安定と変革の間のバランスを保つのはマネジャーの課業の中でももっともむずかしい部類に入る。

4.マネジャーは組織を統制している人たちの目的達成にかなうように確実に保証しなければならない。組織の価値の中心となる行動が要求される。
 組織の有力者たちは 組織が彼らの目標の貢献するようにマネジャーに圧力をかける。マネジャーは有力者一人ひとりの価値観を解釈し、それに組み合わせて真のパワー構造を考え、部下にはそれを組織の選択のかたちで浸透させ、彼らの意思決定に反映させなければならない。成長を取るべきか、利潤追求か あるいはその他の価値が上位にくるのか。マネジャーには、意志決定の結果としてこれらの目標が達成されているということが、要求される。

5.マネジャーは組織と環境を結ぶ重要な情報リンクでなければならない。公式権限が与えられているため、マネジャーだけがある種の特別な情報源と組織の間に重要なリンクをつくりだすことができる。
 だからこの種の神経中枢としての働き要求される。マネジャーはリエゾンとしてそのリンケージを開発し、モニターとしてそこで情報を受信し、その情報を周知伝達役として部下に伝播する。実際にマネジャーは、かなりあいまいで不完全なデータを上層部や外部からインプットされており、そのデータを分類し序列をつけ、クリアな情報にしたうえでラインに流しているのである。さらに、マネジャーには反対方向のリンクもつくる義務がある。スポークスマンおよび交渉者の役割で外部環境に組織の情報を送らなければならないのである。どちらの場合でも この仕事は「長期的」でも「大局的」でもない。この双方向の情報の流れは連続的で、リアルタイムであり、詳細まで決まっている。

6.マネジャーはその公式権限ゆえに、組織の地位体系を操作する責任がある。マネジャーの仕事は定型化され予定が決まっていることもあるが、それでも組織の地位体系を操縦するために多くの任務が残されている。これは特にフィギュアヘッドの役割に関連する活動も入るが、同時にある部分はスポークスマンの役割であり、また交渉者の役割でもある。

寄り道2(世界一簡単なダイエット法 ?)

  • 日付:2009/3/16
  • 名前:浅見 淳一

前回のエッセイで「80対20の法則」による、簡単な基準を持つ利点について書きました。今回も、少し寄り道をして、簡単な基準のメリットを、具体的な事例を紹介します。また「寄り道」とのご批判もあるとは思いますが、甘んじてお受けして進めます。

●一般的なダイエット
テレビでは、ブートキャンプやバナナダイエットなどが評判になり、毎回良くこれだけ色々なものが出てくると感心します。そこで今回は、事例としてダイエットを取り上げてみます。「なぜ太ってしまうのか?」から、やせるための方法をまとめると

達成すべき課題 (ウェイトオーバーのため)ダイエット
ウェイトオーバーの原因 食べすぎ(カロリーの過摂取)
運動不足(カロリーの少消費)
原因の分析 甘いものが好き、油っぽいものが好き、食べる量が多い、お酒の飲みすぎ、不規則な食事時間、お菓子の食べ過ぎ、運動不足、新陳代謝率の減少、仕事が多忙、ストレス
考えられる対策 食事量を減らす、カロリーの低いものを食べる、甘いものを食べない、ダイエット薬を飲む、ダイエット食品を食べる、アスレチッククラブに通う、マラソンやテニスなどクラブに入る、器具を使う、エステにかよう、美容体操をする

項目で表記すると分かりにくいので、問題(課題)解決手法のロジックツリーで幾つかの項目をまとめると、下の図のようになります。

太る要因を挙げ、それに対する対策を整理しました。対策の数だけ管理項目があります。効果はあるとは思いますが、現実的に続けるのは、すべきことが多くて、難しいのではないでしょうか。

これを今回のテーマに沿って、簡単な基準で考えて見ます。
太る原因を単純化すると、消費エネルギーより、摂取エネルギーの方が多い。になります。ビジネスであれば、支出より入金が多い。のですから、喜ばしいことですが、体重に関しては、ちょっと困った問題になります。
蓄積したカロリーを運動で消費するのは、かなり継続的な運動量が必要とされます。
20分のジョギングで消費するカロリーは、約120calです。 20分以上運動しないと、蓄積された脂肪は減らないとも言われています。もちろんダイエット対策のひとつとしては、有効だと思いますが、簡単なダイエット法ですので、摂取カロリーを減らすという観点で考えます。
コンニャクやハバナ、りんご、ダイエット食品などカロリーの少ない食べ物によって、摂取カロリーを減らす方法があります。しかし、同じものを食べ続ける方法は、結局飽きてしまい失敗するケースが多いのではないでしょうか。

●世界一簡単なダイエット法 → 腹7.5分目ダイエット法
目的・・食べる量を減らす。(一回の食事を、満腹になるまで食べない。)

最初は、我慢できる範囲の分量を目処にして、慣れたら少しずつ減らしていく。
量を少しずつ減らすだけで、食べる種類は、いつもと同じもの。
たまに多く食べてしまっても気にしない。

これを簡単に図で表現すると、下図のようになります。

常に満腹以上に食べ続けるのが過食です。過食を続けることにより、胃が大きくなり、ますます食べる量が増えてしまいます。満腹感の曖昧な感覚を基準にして、無理のない範囲で、意識して食べる量を減らしていきます。そうすれば、だんだん胃も小さくなって、食べる量も減り、ダイエットにつながる理屈です。図のように管理基準も1つで済みます。
もちろん、私はお医者様でも、ダイエットの専門家でもありませんから、効果は保障しません。もし取り組むときは自己責任でお願いします。簡単な基準で考えるという一例として取り上げてみました。

新谷弘実医師の100万部を突破した著者「病気にならない生き方」では、腹8分目を勧めています。食事のバランスは、植物性85%動物性15%を基準に取られているようです。これも自分独自の簡単な基準で判断している、一例だと思います。

最近、京都大学の研究で、一時的に栄養を与えない「断食状態」を繰り返すと、線虫の寿命が延びるメカニズムを遺伝子レベルで解明した。という記事が新聞に載っていました。ラットなどの哺乳類も食事を制限すると老化が遅れることが実証されています。「一生の間で体が処理できる食物の量は決まっている」という説があります。お坊さんが長命なのは、食事にもあるといわれています。飽食を見直す時期に来ているのではないでしょうか。

職業としてのプロジェクト(その8)

  • 日付:2009/3/13
  • 名前:中嶋 秀隆

運をつかむ
 プロジェクトを必ず成功させる方法がひとつある。それは、決して失敗しないプロジェクトだけを選んで引き受けることだ。こんなジョークがあるが、現実には、なかなかそうもいかない。プロジェクト・マネジャーに指名されて、ラッキーと感じる時もあれば、そうでない時もある。
私がかかわった、マイクロプロセッサー“ペンティアム”の量産立ち上げでも、得意な交渉分野では順調に仕事が進み、成果もあがり、ツイてると感じた。しかし、製造装置メーカーを巻き込んだスペアパーツの管理システム構築では、壁にぶち当たり、辛酸をなめ、ツイてないと感じた記憶がある。
ここでは、ツキと運の正体と、運の強い人の特徴に焦点を当てよう。プロジェクト・マネジャーはプロジェクトのスキルを駆使するとともに、ツキを味方にする必要があるからだ。

ツキと運
 誰にでもツイていると感じる時があり、ツイていないと感じる時がある。通勤途上で偶然いいことに遭遇した人が「今日はツイている」と微笑み、サッカーのシュートを惜しくも外した少年少女が「今日はツイてない」とつぶやく。
ツキは一種の波であり、アップダウンがある。いいこととよくないことは、一見すると、なんの脈絡も順番もなくやってくる。そして繰り返す。

いい波はチャンスであり、誰にでも平等に訪れる。いい波に乗る人、チャンスをつかむ人は、運の強い人である。それができるかどうかは、人によって違う。そして、いい波に乗ってチャンス生かした人と、それを逃した人の間には、やがて差が現れる。

(次回に続きます)

”『プロジェクトマネジメント学会誌』より転載”

21世紀の常識:アンテナは多く

  • 日付:2009/3/13
  • 名前:中 憲治

「アンテナは高く」会社勤めの頃、セミナーの講師からよく聞かされた言葉です。
でもこれは、今になると20世紀の常識だったのではないかと思えます。
アンテナを高くしておく必要があるのは、電話が弱いとき、電波の発信基地から遠く離れているとき。昔は、テレビ塔から離れている地域では、屋根の上に高いアンテナを建てておかないとテレビは見えにくかったのです。
テレビの電波だけ考えても、アナログ地上波、アナログ衛星波、デジタル地上波、デジタル衛星波、・・・それぞれにアンテナが必要です。
私たちの情報に対する対応もこれと同じではないのでしょうか。「アンテナは高く」の意味は勿論、物理的に高いアンテナを建てておけという意味ではありません。高いアンテナで、情報の受信感度を高めておけという意味です。
しかし、現在では情報はあまりに多種多様です。いかに受信感度を高めていても、種々雑多の情報の全てを受信して、その中から必要なものを選択していくことは至難の業です。
高いアンテナに替わるものは、多くのアンテナです。一人でアンテナを多く持つのも至難の業ですが、情報感度の鋭いアンテナを持っている人のネットワークを持つことは可能です。21世紀の常識は、「多くのアンテナ・ネットワークを持て」と言えます。

プレゼンテーションのコツ その3

  • 日付:2009/2/19
  • 名前:村松 かすみ

第3回目は、『センテンス(文章)を短くする』ということです。

センテンスを短くといのは、「。」の数を増やすということです。
話がわかりにくい方の特徴として、「センテンスが長い」ということがあげられます。

接続詞で 「〜で」
「〜して」
「〜ので」
「〜ですけど」
「〜ですけれども」・・・等、文章がつながる傾向があります。


最近のプレゼンテーションにおいては、パワーポイントのスライドを提示し、説明することが主流となっています。
しかし、プレゼンテーションの基本は、言葉できちんと相手に伝えることができるかです。
ビジネスの場合、専門用語や業界用語などが入り、伝える内容が複雑になりますので、相手に負担をかけるような話し方はタブーです。
センテンスを短くすることにより、初めて聞く話や複雑な内容であっても、理解しやすくなります。
ただ、プレゼンテーションを行う際、「センテンスを短くする」ことを意識するのは大変です。
他に気にしなければいけないことが たくさんあるからです。
センテンスを短くするために簡単な方法があります。
それは、 ながら練習 です。

普段の何気ない会話をしながら意識するだけです。

例えば 職場で上司の方、同僚の方と話を しながら
ご家族と他愛ない話を しながら
習い事で同席された方と話を しながら・・・・・etc


日常の中で誰かと話をする時、「。」を意識しながら話してみるのです。
日常生活において、いつでも誰とでもできる ながら練習 であれば、忙しい方でも実践できます。
センテンスが短くなると、1対大勢のプレゼンテーションだけでなく、1対1(小人数)のコミュニケーションにおいても わかりやすい話し方になります。

皆さんも日常会話を し ながら練習 をはじめてみませんか?

職業としてのプロジェクト(その7)

  • 日付:2009/2/17
  • 名前:中嶋 秀隆

好きで得意である
 ある職業(や役割)が個人に向いているかどうかを考える際、私は「好きである」と「得意である」の2つの軸で考えるべきと主張してきた。職業(や役割)で次々に立ち現れる課題に対処し続けるには、疲れを覚えずにエネルギーを集中する必要があり、そのためには「好きである」ことが大切である。しかし、その職業(や役割)がどんなに好きでも、それに加えて、「得意である」ことも欠かせない。自分のパフォーマンスが平均値を下回ったり、周りの足を引っ張り続けたりするようでは、社会に貢献することはおぼつかない。また、職業として成り立たない。労働市場で競争力を持ち得ないからだ。
 このこと魯山人は次のように表現している。「私の年来の希望は“いいものを求める”ことだ。この願いはとりも直さず、上向きの心、すなわち完全なものへの絶え間なき精進である。それは、何かにつけて修行になる。自分の好きな道で修行ができるくらいありがたいことはない。座右にいいものを置くようにこころがける。」
 こうした「好きである」と「得意である」の2つの軸をさらに進め、より網羅的で説得力のある説を、哲学者・芳村思風氏の著作で知った。ここに紹介しよう。

天職の5つの条件
 天職の条件として、芳村思風氏は次の各点をあげている。すなわち、@やってみたら、好きである、Aやってみたら、興味・関心がわいてきた、Bやってみたら、得意と思える、C他の人とやったら、いつも自分のほうがうまい、D真剣に取り組んだら、問題意識がわいてきた、の5つだ。
 このうち@BCは、前述の「好きである」と「得意である」の2つと軌を一にするところがある。しかし、A「興味・関心がわいてきた」とD「問題意識がわいてきた」は、もっと広い捕らえ方である。そして、注目したいのは、@〜Dに共通する「やってみたら」「真剣に取り組んだら」という条件だ。氏は、まずやってみること、真剣に取り組んでみることを、天職にいたる先行条件としている。
 連載の第1回で、ある個人がある職業(や役割)に向いているかや、企業が新ビジネスで成功できるかを知るには、たくさん試してうまくいったものを残すのが効果的であることにふれた。『ビジョナリーカンパニー』の“枝分かれと剪定”のプロセスとを経るということである。
 しかし、3M社の例を引くまでもなく、自然界の進化のプロセスと、人間の営みには決定的な違いがある。やや乱暴に言えば、自然界の進化はいわば「なりゆき任せ」であり、その方向性について目的や意思がないように思われる(宗教的解釈には、あえてふれない)。しかし、企業活動や仕事などの人間の営みでは、「下手な鉄砲、数撃ちゃあたる」と闇雲に手を出すことは普通はしない。人間の営みには、目的と意思があるからだ。企業が活動ドメインや投資先を選択するには、外部環境を分析し、ビジネスチャンスを探す。併せて、内部環境にも目を向け、自社の強みを生かせるかどうかを見極める。個人の職業(や役割)の選択についても、同じことがいえる。

天職への道
 天職にいたる道も、煎じ詰めれば、実際にやってみなければ何もわからない。実際にやってみた上で、上記の5つの条件に照らして結論を出すことだ。そのためには、自分が「好きである」「得意である」と感じることの中から対象を絞り込んで仮説を構築し、それを実行する。しかるのちに、A「興味・関心がわいてきた」とD「問題意識がわいてきた」の基準に市場需要を加味して、自分の天職にあたるかどうかを判断するのが要諦といえよう。

@やってみたら、好きである
Aやってみたら、興味・関心がわいてきた
Bやってみたら、得意と思える
C他の人とやったら、いつも自分のほうがうまい
D真剣に取り組んだら、問題意識がわいてきた市場需要がある

”『プロジェクトマネジメント学会誌』より転載”

寄り道1(・・・の法則)

  • 日付:2009/2/5
  • 名前:浅見 淳一

前回のエッセイで「80対20の法則」について少し書きました。たまたま、テレビで「カンブリア宮殿」を見ていると、パレートの法則について話をしていました。計画性の無さを露見する所業ですが、自由に書く権利を行使して、今回はちょっと寄り道です。

●パレートの法則について
有名な、80対20の法則・・パレートの法則の利用方法です。
経験則としてマーケットの分析に適応されています。よく見受けられるのは、
・ 売り上げ上位20%のお客様で、全体の売り上げの80%を占める。
・ 売り上げの80%は、商品の上位20%で売り上げられる。
(営業の生産性は、さらに分けて262の法則で表されることもあります)
テレビでリサイクルショップの社長は、パレートの法則を
・ 仕入れの成約率は、80%を目標にする。
・ 仕入れたものの20%は、2週間で売る。
・ 仕入れたものの残り80%を、2ヶ月で売る。
など、仕入れ価格、販売価格、在庫の判断基準に利用していました。市場の実際の反応で判断する方法として、わかり易い基準にしていると感心しました。
わかり易い基準の他の一例として、私の好きなブックオフさんの仕入れと販売の基準は、新しくて美本なら一律定価の10%、販売価格は、最初は定価の半額、その後105円にする全店統一の基準だと聞いたことがあります。本の目利き、専門性を必要としないシステムを構築したことが、躍進の一因になっています。
両社とも、誰でも簡単に判断できるわかり易い基準を持っていることが共通です。

●ユダヤの法則
パレートの法則の元の考え方は、78対22の「ユダヤの法則」からとの説があります。
・ 22%のお金持ちが78%の資産を所有し、残りの78%の人が22%を所有する。
(100人で合計1000万円での資産で計算すると、22人のお金持ちは、平均1人約35.5万円、残りは1人約2.8万円になります。(資源を投入する対象の判断基準になります)
・ 目標の78%を達成するための、労力は22%ですむが、残りの22%を達成するためには、78%の労力を必要とする。(私は、言い訳にも使える為、特にこれは気に入っています。)
この78対22の法則は、図形や自然界にも見られる法則です。主なものは、
・ 四角形と中の円との面積比率の差 (100 : 78.54) ― 図1 約22%です。
(また、四角形の外周の円の面積は、中の円の面積の倍になります)
・ 空気中の成分 (窒素 78.08%:その他 ― 酸素20.95%、アルゴン0.93% 、二酸化炭素0.034%)
二酸化酸素の排出権が時々マスコミに取り上げられています。植物は、水と光と二酸化炭素を使って、でんぷんと酸素を作り出します。日常的な出来事ですが、自然の不思議と奇跡です。酸素排出権にして、自然を守っている国に対して、何らかのメリットを付与するほうが、個人的には自然保護と、世界平和につながるのではと考えています。

●円・・・
円を1つ描きましので、正確にかけていませんが、図2も書いてみました。円の中の六角形の周辺の長さと、円周の長さを、円の半径を5cmとして計算した場合、
六角形は正三角形6個の組み合わせですので、周辺の長さは、5cm×6=30cm になります。
円周は、直径かける、約3.14ですから、10cm×3.14=31.4cm です。
二点を結ぶ最短の長さは、直線ですので、当然円周の方が長くなります。
ゆとり教育が、盛んに議論されていた時期がありました。その時、円周率が難しいので、3.14を3にしよう。という意見があったと記憶しています。多分3にはしなかったと思いますが、円周率を3にした場合に、円周の長さは、10cm×3=30cm になります。
結果は、六角形の周辺の長さと同じになってしまいます。正しくないことは明らかです。
正確さより、簡単さを重視する発想なのでしょうか? わかり易いことはとても大切です。しかし、それが正しいかどうか論理的に考えることは、さらに大切な習慣の一つではないでしょうか。

知識と知恵

  • 日付:2009/2/3
  • 名前:香月 秀文

知識と知恵はどう違うのか、明確にするのはなかなか困難なことです。
私の考えは、
知恵=知識+実行経験+哲学
と考えます。
知恵のもとになるのは 間違いなく知識が必要です。しかし知識を知っているだけでは 役にたたず 実践しなければ 有用な知見になりません。その上に哲学がなければ 知識やテクノロジーが間違った方向に進んでしまいます。

Wisdom
The ability to make sensible decisions and give good advice because of the experience and knowledge that you have

The knowledge that a society or culture has gained over a long of time

知識を得るには 日々物事を加えよ。知恵を得るには 日々物事を捨て去れ

老子
テクノロジーは素晴らしい能力を与えてくれるが 二―ズとスキルと人間性が調和している場合に限られる

J.ネスビッツ
情報管理で最も急を要することの一つは データの視覚化である。 多すぎる情報を持つことは 少なすぎるよりはるかに悪い

プレゼンテーションのコツ その2

  • 日付:2009/1/27
  • 名前:村松 かすみ

プレゼンテーションには、4つの分野のスキルが必要です。
4つの分野のスキルというのは、
1、「個性(Personality)」
2、「計画(Program)」
3、「デザイン(Design)」
4、「発表(Delivery)」
です。

「個性」は、話し方についてです。
 人前で話をする時の言葉の使い方、声の出し方、ジェスチャー、アイ・コンタクトなどです。
「計画」は、伝いえたい内容の構成です。
「デザイン」は、スライド化です。
 構成で出来上がった内容をいかにわかりやすく、スライド作成するかです。色の使い方、イメージの効果的な配置、グラフの見せ方、アニメーションの設定などです。
「発表」は、視覚物を使って伝える技術です。
 スライドの説明方法、棒ポインター、レーバーポインターの使い方などです。

今回は、
「個性」:『話し方のガイドライン』の中から1つご紹介いたします。

プレゼンテーションでは、簡単でわかりやすい「日常語」を使います。
日常語というのは、
 「わたくし」ではなくて「私(わたし)」
 「さくじつ」ではなくて「昨日(きのう)」
 「みょうごにち」ではなくて「明後日(あさって)」

書き言葉ではなく、話し言葉のことです。
そして、丁寧語、尊敬語、謙譲語をプレゼンテーションの時にだけ使うのではなく、普段使っている言葉を使うということです。
ビジネス・プレゼンテーションでは、アナウンサーのように正しい日本語を使いこなすことを求められてはいません(もちろん、正しい言葉を使うにこしたことはありませんが)。
それよりも、自分が普段使っている言葉(日常語)を使う方が、プレゼンターの伝えようとする気持ちが聴衆に届きます。

人芯経営論・・・・経営資源について

  • 日付:2009/1/15
  • 名前:浅見 淳一

 去年末に、企業を活性化するための研修やコンサルを行っている友人と、美味しい鳥なべを食べながら忘年会をしました。その時にエッセーについても話しました。友人いわく「人が中心にある、会社のあり方。ということだよね」とのこと。「そのとおり!」と思い、急遽タイトルを変更しました。思慮が浅いとのご指摘はごもっとも思いつつ、柔軟性も大切だよね。と勝手に納得しています。

経営資源について

前回は新規事業の立ち上げに、焦点を当てましたので、今回も継続です。
昔は、3大経営資源、今は4大経営資源として「人、物、金、情報」と言われています。
事業を始めるにあたっても必要な構成要素のことです。さまざまな捕らえ方がありますが、項目を簡単に表現すると、人(従業員・知)、物(商品、サービス、生産設備etc)、金(現金、資本金、固定資産etc)、情報(技術情報、顧客リスト、取引情報、etc)等が含まれます。
確かに、事業を始め、維持し、継続していくためには、どれも大切な要素であることは間違いありません。ただ、もしすべてが絶対的に必要な要素であるなら、大企業以外には、ビジネス・チャンスはないことになります。しかし、現実の社会は、多くの会社が日々新しく生まれ、そして成長しています。
現代は、過去よりも、経営資源に制約されずに新規ビジネスを始めることが可能な環境になっています。ネットワークを利用しアライアンスを組み、無い資源はアウトソースで始めることも出来ます。
例えば、主婦がアイデアひとつで、製造は委託して、販売はテレビショッピングの会社と提携し、自分は入金された売り上げを管理しているだけ、というようなケースもでてきています。
また、ソフトバンクの孫社長は、以前はよく「タイムマシン経営」と言っていました。これなどは、まだ日本で始まっていないアメリカの新しいビジネスを、お金を投入していち早く日本のシェアを確保しようとする戦略です。情報を他に求める手法です。
何かを始めるには、お金がかかることは否定できません。しかし、持っている資源の範囲で、始めることも可能です。今は、レンタルオフィスも秘書や事務代行サービスもあれば、生産や販売を引き受けてくれる会社もあります。あまりコストのかからない、ネット上の店舗だけでビジネスを始めることも可能です。
便利な場所にオフィスが必要だ。人も確保しないといけない。あれもこれも必要だと、従来のビジネスの継続上の固定概念、思い込みを前提条件として、ビジネス規模を考えてしまうのではないでしょうか?「持っている経営資源の範囲で始める」選択肢も取れます。
新規事業にも、経験則で8対2の法則が、当てはまると考えています。
100個アイデアがあれば、事業化の可能性があるのは良くて20件、実際事業化が出来るのはせいぜい4件、事業として継続できるのは多くて1件ぐらいではないでしょうか。
リスクを最小限に抑えるのは経営の大切な判断です。計画やマーケット調査の結果は、あくまでも仮説です。現実の結果が全てです。実際に始めてみて、その結果を直視し、仮説に固執せず、修正や変更する決断が必要です。
新規事業の基本は、リスクを最小化する「小さく生んで、大きく育てる」がキーポイントです。経営資源の制約にとらわれずに、出来ることから始めます。そこから、経験やノウハウが蓄積されます。その上で、自身や自社を振り返ります。「強みがあればそれを生かす、なければ強みを作る」「何の価値を提供していくのか」を中心に考えます。
経営資源に関しては大切なことは、自由な発想を重視して
「思い込まない」ことです。

職業としてのプロジェクト(その6)

  • 日付:2009/1/15
  • 名前:中嶋 秀隆

三上:いい考えがひらめく瞬間
 仕事には課題がつきものだ。プロジェクトでいえば、目標の定義から、計画策定、実行・コントロール、そして終結にいたるまで、常に課題がつきまとう。プロジェクト・チームは、目標の明確化に始まり、承認の取りつけ、計画の整合性の合意、予実差異への対応、教訓の吸い上げと申し送りまで、ひっきりなしに現れるその時々の課題に取り組んでいる。そして、ひとつひとつの課題に対する解決策は、フォーマルな会議の場で得られることもあるが、(自分がそのことを必ずしも突き詰めて考えていない)インフォーマルな場面で心にひらめくことも少なくない。
 この、「いい考えがひらめく瞬間」について、中国・欧陽脩の故事では、馬上・枕上・厠上の「三上」(さんじょう)をあげている。すなわち、物事に思いを巡らせ文章を練りあげるには、移動中の馬の上、枕に頭を乗せた寝床の中、トイレで用を足している時の3つが適しているというわけだ。
 「どんな時にいい考えがひらめくか」を周りの人に訊いてみると、さまざまの答えが得られた。具体的には、歩いている時、走っている時、車を運転中、入浴中、シャワーを浴びている時、人の話を聞いている時、人と話をしている時、新幹線で東京と大阪を移動している時、寝入りばな、などだ。資生堂の福原義春氏はエッセイの中で、朝食のゆで卵をつくっている時を挙げている。それぞれ、その人なりの「三上」といってよい。ちなみに、私は朝寝床でうとうとしている時である。

θ波が出る時
 こういう時は、一般に、脳がリラックスし、α波かθ波を発していると考えられている。私たちの脳波には下表のように4種類の波形があり、周波数の低い順に、δ波、θ波、α波、β波に分けられる(諸説あり)。このうち、心身がリラックスし、集中・瞑想状態にあるときに現れるα波は、クリエイティブな仕事につながるとして注目されている。しかし、私が注目したいのは、さらに深い催眠状態であるθ波だ。θ波こそが、私たちの潜在意識に直接働きかけ、感受性をより豊かにし、イメージやインスピレーションをもたらし、忘れていた記憶を呼び起こしてくれるからだ。

 いい考えがひらめくためには、自分の頭脳に課題をインプットしたら、そのことに集中して「脳みそが汗をかく」くらい集中して考えることが不可欠だ。それでも突破できない時には、それ以上突き詰めて考えず、あえて顕在意識からいったん忘れ去って潜在意識に任せる。そして、自分独自の「三上」に身を置くことが効果的である。これを図式化すると、課題を脳にインプットし、忘れる⇒顕在意識が忘れ(デリートし)ても、潜在意識は忘れずに処理を続け、考えを熟成させる⇒それが、θ波の出る浅い昏睡状態で、潜在意識から顕在意識へひょいと現れる(アウトプットされる)、というわけだ。

”『プロジェクトマネジメント学会誌』より転載”

対話力

  • 日付:2009/1/7
  • 名前:香月 秀文

昨年 顧客の社長とミーティングを行ったときに、依頼されたのが社員の対話力を強化してほしいということでした。
マーケティング知識の強化やマネジメント能力の強化などはよく依頼されますが 対話力は初めてでした。
そこでいろいろ調べた結果 物理学者のボームが対話について著わした書籍に辿りつき対話のコンセプトつくりの参考にして スタートしました。
なかなか難解な本で一度読んだぐらいでは 理解できない内容です。流石 物理学者です。
そこで今回はボームの思考の解説ではなく 建築家 安藤忠雄の中にでてくる対話を紹介します。

表参道ヒルズ
最初にPJの打診を受けたのは 1994年
旧同潤会青山アパートを複合都市施設に建て替えるという話を聞いた瞬間に、これは難しい仕事と思った
100人近くの地権者がいるということは ひとつのものを決めるのにも 100人の合意を得なくてはならないという事業の難しさ
建て替え計画は1960年代から何度となくあったが 実現に至らなかった。
建築家として参加すれば 地権者と世論の板挟みで複雑な立場に立たされる
建築以前の政治的問題の難しさがある一方、建築家が参画する意義がある
1996年再開発組合の理事会で正式指名を受ける
ほぼ3か月に1回の割合で開かれる会合で 事態をまとめてゆくよりも 組合員の方々には思いをすべて吐き出してもらって ともかく聞くことから始めた
互いに妥協せず 腹を割った対話を重ねることで 気持ちのずれを乗り越えていこうと考えた
最初の会合から最後まで PJに対する私の方針は大本では まったく変わっていない
最大の対立点は古い建物2棟を過去を伝えるモニュメントとして残す。これには猛反発を受ける。機能不全で建て替えるのにそれを残すのは馬鹿げていると反発
長い接道面を持つ建築は、公共に対してそれぐらいの無駄をする責任があるという主張を曲げなかった
4年あまりに話し合いを経て 地権者の方たちが最後は安藤さんに任せるとなったのは

1. 一貫して同じ主張をつづけた頑固さが信頼につながった
2. 寄せられた意見には応じるか否かは別に 必ず答えた

結局プロジェクトを実現に導いたのは 人間同士の「対話」という当たり前の行動の積み重ねだった。(プロジェクト・マネジャーに必要とされるスキルです)
プロジェクトを成功に導くための プロジェクト・マネジャーのためのピープル・スキルの重要な部分です。

プロジェクトはますます複雑に
プロジェクト・マネジメントの80%が ピープル・スキル(アート)であり、20%が技法(サイエンス)といわれている。

今日企業の成功を決定づける要因はPeople Skillsであり、その重要性はますます増加している。プロジェクト・マネジャーはチームを掌握 しグル(リーダー)の役割を果たすためにはPeopleSkillsは必要な技巧、特技である。

トム・ピーターズ(経営コンサルタント)

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